巨人キャンプで、多くの報道陣の視線が注がれたのは2月6日に宮崎入りした松井秀喜氏だ。松井氏の臨時コーチは2年ぶり3回目。ブルペンでは、打席に立って畠世周の投球を身をもって感じ、打撃練習のケージ脇では、1時間近く小林誠司に腰の使い方や間の取り方のアドバイスを送るなど、連日、若手を中心に投打の戦力を入念にチェック、指導している。
また、練習の合間には高橋由伸監督とキャッチボール。観覧に訪れた多くのファンを喜ばせた。
中日では、杉下茂氏が26年連続の臨時コーチとしてキャンプ地の沖縄入り。今年の中日キャンプの目玉はソフトバンクから移籍してきた松坂大輔だが、その松坂をブルペンで見守る杉下氏の姿もひときわ目を惹いた。御年92歳ながら、背筋がスッと伸びた立ち姿は、身長182センチ以上のオーラを放っていた。
ヤクルトキャンプでは、若松勉氏も臨時コーチとして2月7日に沖縄・浦添入り。こちらは4年連続。2001年から7年間、監督を務めた若松氏だが、その間に入団してきたのが青木宣親だった。今季から古巣に復帰した青木は2月6日に入団会見を行い、7日から練習に参加。奇しくも、かつての師弟が同日キャンプインとなった。練習後は、山田哲人も交えて「新旧背番号1トリオ」での記念撮影にも応じた。
広島のキャンプでは、白いヒゲに球団の赤いジャンパー姿が「安仁屋サンタ」としておなじみとなっている安仁屋宗八氏が、2月6日に日南に合流。こちらは3年連続。シート打撃に登板した大瀬良大地、高橋昂也、アドゥワ誠ら投手陣を中心に入念にチェック。身振り手振りでアドバイスを送った。安仁屋氏がキャンプで臨時コーチを務めた過去2年、広島はリーグ優勝している。果たして3連覇はあるか!?
文=藤山剣(ふじやま・けん)