勝負に挑む鋭い眼光
ハタチのレオから目を離すな!
1994年12月生まれ。現在20歳のシンガーソングライター、家入レオが来月から全国ツアー「家入レオ 4thワンマンTOUR〜20 twenty〜」を実施する。その限定グッズとして、『ジャングル大帝』とのコラボアイテムが販売されることが4月23日に発表された。
もともと「家入レオ」という芸名は、鋭い目つきがライオンに似ていることから『ジャングル大帝』の主人公「レオ」にあやかって命名された。昨年発売したセカンドアルバムの表題曲「a boy」のミュージックビデオに続いて、2015年が『ジャングル大帝』アニメ化50周年の節目にあたる縁もあって、今回のコラボも実現したという。
50年の月日を経ても色あせないキャラクター、レオ。この間、何度もアニメでリメイクされてきたから、という理由もあるだろう。だがそれ以上に、1978年オフの所沢移転後、西武ライオンズ〜埼玉西武ライオンズのマスコットとして、ずっと球界を盛り上げてきたから、という見方だってできるはずだ。
現在活躍する12球団マスコットの中で、実働年数が1番長いのが1979年公式戦デビューのレオだ。球界マスコット人気を支え続けてきた第一人者、といっても過言ではない。
きっかけは堤義明オーナー(当時)の閃きであり、こだわりだった。西鉄、太平洋クラブ、クラウンライターと30年近く続いてきた「ライオンズ」の名称を生かすため、漫画家・手塚治虫の代表作であり人気キャラクター「レオ」に白羽の矢を立てたのだ。もし手塚サイドから断られた場合は、ライオンズという名前そのものを変える計画もあったという。
《突然、西武ライオンズ・堤オーナーからお電話があって、「引退中のジャングル大帝レオを、西武球団のマークとして復帰させてみる気はないですか」といわれたときは夢かと思った》(『Number 191号』)
手塚治虫といえば、1960年代後半にサンケイアトムズのペットマーク、および球団の愛称として『鉄腕アトム』が採用され、自身もアトムズの後援会副会長を務めたほど、プロ野球とは縁の深い人物。何よりも、トキワ荘時代から愛着のある西武線のため、断る理由はなかった。
《堤氏のご希望としては、テレビアニメの子ども時代のレオではなく、大人になったレオに服を着せて使いたいということであった》(『Number 191号』)
レオがデビューした後すぐ、1981年には早くも女性(メス?)マスコット「ライナ」も誕生している。このライナはレオの妹にあたるのだが、手塚治虫公式サイト(http://tezukaosamu.net/jp/)の「キャラクター名鑑」を見ても、このライナはどこにも登場しない。なぜなら、原作にもアニメにも、ライナなるキャラクターは存在しないから。
西武ライオンズのためだけに手塚治虫が描いたキャラクター……ライナにはそんな贅沢なバックボーンがあることを、西武ファンはもっと誇りにしてもいいはずだ。
レオ、ライナに共通するのは、マスコットにもかかわらず、抜群の運動能力を誇ること。特にライナは女性マスコットとしては珍しく、スカートやミニパンツではなく、あくまでもユニフォームを着用。動きやすさにこだわっている。
体重100キロにも関わらず50メートル走6秒00台が自慢の山川穂高や、身長170センチにも関わらず圧倒的な飛距離を誇る今年20歳の森友哉などなど、見た目とのギャップが魅力の選手たちが多いライオンズの選手たち。そのルーツはマスコットにあったのだ。
だからこそ思う。新時代の「若獅子」としてレオのイメージを受け継ぐのは、森友哉であるべきだ。
◆レオ・パーソナルデータ
所属:埼玉西武ライオンズ
背番号:なし(『NIKE』のマーク)
デビュー年:1979年
生年月日:12月5日
身長:185cm
体重:90kg
性別:男
特技:アクロバット 手品
その他のマスコット
ライナ(レオの妹)……身長165cm、体重ヒ・ミ・ツkg。セクシーポーズが特技。