週刊野球太郎
中学、高校、プロ・・・すべての野球ファンのための情報サイト

もっと熱く、面白く! より良いプロ野球クライマックスシリーズの方式を考えよう!


 待ちに待ったペナントレースが、いよいよ開幕。今年も激しい戦いが繰り広げられることだろう。

 12球団ともに目指すのは、もちろん優勝だ。しかし、今年で13年目となるプレーオフ制度、クライマックスシリーズ(以下CS)への出場をかけてのAクラス入りも、各球団にとっての目標になるだろう。

 ポストシーズンの盛り上がりや、消化試合の減少など、CSの利点は大きい。ただ一方で、長いシーズンを勝ち抜いて1位通過したチームに対して、不公平感があるのも事実。そこで、海外野球やJリーグの優勝決定方式を参考にしながら、CSの改善案を考えてみたい。

海外野球やJリーグの優勝決定システム


【アメリカMLB】

2リーグ/30チーム/3地区制

・地区優勝を逃した勝率上位2チームによる、ワイルドカードゲーム

・ワイルドカードゲーム勝者と、地区優勝した3チームの計4チームで地区シリーズ

・地区シリーズ勝者2チームでリーグ優勝決定シリーズ

・リーグ優勝同士でワールドシリーズ


【韓国プロ野球】

1リーグ/10チーム

・レギュラーシーズン5位と4位のチームが、ワイルドカード決定戦

・ワイルドカード決定戦勝者と、レギュラーシーズン3位のチームが準プレーオフ

・準プレーオフ勝者と、レギュラーシーズン2位のチームがプレーオフ

・プレーオフ勝者と、レギュラーシーズン1位のチームが韓国シリーズ


【サッカーJリーグ(J1)】

1リーグ/18チーム・前後期制
(1st・2ndステージ)


・ステージ優勝(1st・2nd優勝のうち、年間勝ち点上位)と年間勝ち点3位、およびステージ優勝(同年間勝ち点下位)と年間勝ち点2位で1回戦

・1回戦の勝者同士で準決勝

・準決勝の勝者と、年間勝ち点1位でチャンピオンシップ決勝

※参加条件が重複したチームが出た場合は、下位からの繰り上げはなく準決勝から実施。前後期ともに同一チームが優勝した場合も、年間勝ち点3位までの準決勝から実施。状況により、3〜5チーム参加の可能性がある。

 アメリカは、国土の広さとチーム数の多さを生かして理想的なシステムだ。韓国は、レギュラーシーズン5位のチームが優勝する可能性があるが、韓国シリーズまでの関門の多さで、不公平感を払拭している。

 Jリーグは、前後期の優勝と年間勝ち点を組み合わせることによって、年2回の山場があり、不公平感も少ない。ただ後期は、順位と年間勝ち点と1回戦の有無までを考慮に入れなければならず、システムが少し分かりにくい点も見られた。

他者の事例や過去の経験から考える、今後のCSの在り方とは?


 単純に不公平感を解消するなら、現在の1シーズン制から前後期制に変更するのが手っ取り早い。しかし、パ・リーグが1973年から1982年までに行っていた前後期制の失敗経験から、拒否反応が出るかもしれない。

 そこでJリーグを参考に、前後期の優勝2チームに、優勝チームを除いた年間勝率1位チームを加えた、計3チームによるCSというのも一案だ。優勝チームのうち、年間勝率上位をシードにすれば、シーズンを通じたモチベーションの維持が可能。また、勝率5割未満のチームはCS参加資格なしとすれば、CS自体の価値も高まる。

 完璧なシステムは難しいかもしれない。議論を進めると、エクスパンション(球団拡張)にも話が及ぶだろう。しかし、少しでも白熱した試合を見られるために、関係者は一考してみてはどうだろうか。

文=サトウタカシ (さとう・たかし)

記事タグ
この記事が気に入ったら
お願いします
本誌情報
雑誌最新刊 野球太郎No.32 2019ドラフト直前大特集号 好評発売中
おすすめ特集
2019ドラフト指名選手一覧
2019ドラフト特集
野球太郎ストーリーズ
野球の楽しみ方が変わる!雑誌「野球太郎」の情報サイト
週刊野球太郎会員の方はコチラ
ドコモ・ソフトバンク
ご利用の方
KDDI・auスマートパス
ご利用の方