【2018年夏の甲子園 宮城みどころ】東北筆頭に腕の位置バラエティーに富む 小柄なトップバッタータイプが目立つ!
投手編〜東北を軸に好投手続々
今年の宮城県はバラエティーに富んだ投手王国かもしれない。
昨秋の県大会初戦敗退から春の県大会優勝に這い上がった東北は3枚看板だ。
まずはサウスポーが2人。
葛岡仁は183センチの長身から球速以上のスピードを感じさせるストレートが長所だ。
1年時に甲子園のマウンドも経験している古川原将真は、ひょうひょうとゲームを作る。
ポテンシャルがあった右腕・中山翔太は上手からスリークオーターに変えて最速147キロにまで成長。
制球も安定し、投手陣の厚みは増した。
楽天・岸孝之の母校である名取北には"宮城のドクターK"がいる。
1年秋に仙台育英を抑えた(0対1で敗戦)経験がある朽木悠真。
2年まではストレート主体の投球だったが、スライダー、チェンジアップ、スローカーブと変化球を増やし、今春の地区予選では3試合で30奪三振。
県大会初戦も12個の三振を奪った。
173センチ56キロと細身ながらキレのあるストレートで空振りが奪える太田悠雅(角田)は、昨秋チームを初の4強、今春は44年ぶりの8強に導いた。
右サイドハンドの菅田碧(仙台三)は、伸びのあるストレートを主体にした投球で春先の遠征でも強豪校を抑えた注目株。
鈴木健(仙台一)が183センチの長身から繰り出すストレートに威力がある。
大井陽翔(宮城工)は右のアンダースローで、浮き上がる軌道が打ちにくく、丁寧にコーナーを突く。
加賀谷光汰朗(東北学院)は、185センチ81キロの恵まれた体から力のあるストレートが武器。
ストライクゾーンを使える柴崎倭(柴田)は昨秋、東北を封じた。
永倉優大(仙台南)、佐藤壱海(仙台商)はゲームが作れる2年生だ。
野手編〜小柄なセンスある選手たち
打撃センスが光るのが杉澤龍(東北)だ。
174センチと上背はないが、右足をクッと上げてタイミングを計り、まさにフルスイング。
放たれる打球の強さはピカイチだ。
浮き沈みもあったが、1年春からレギュラーとして試合に出続け、多くの打席を経験。
チャンスでの一打に磨きがかかれば怖いものなしだ。
東北では身体能力の高い伊藤康人、県大会でセンスの高さを見せつけた柏木秀太といった2年生も楽しみだ。
チームを活性化させるトップバッターも多い。
相手投手をよく観察し、ボールを見極めてしっかり四球を選ぶなど、チャンスメークが得意なのは、利府の1番打者・林田庸だ。
石巻の本木裕登も出塁率が高く、先頭打者として機能する。
菊地雄大(古川学園)は昨秋の9番から1番になり、バントなどの小技も使いながら好機を演出する。
春の公式戦に出場できなかった仙台育英は、前チームからレギュラーの鈴木佳祐が攻撃の核となる。
165センチ63キロのサイズながら、パンチ力のある打撃を見せる。
足もあり、巧みな盗塁技術も持つ。
北部地区で評判が高い渋谷祐太郎(築館)は、逆方向にも強い打球を打てるセンスがあり、ボールに力を伝えることに長ける。
投手としても質の高いストレートを放るが、スラッガーとして魅力が大きい。
大会展望〜東北、利府、禁止明けの仙台育英中心
昨秋の県大会初戦敗退から今春県大会で春二連覇を達成した東北、秋春と連続で東北大会に出場した利府、春は対外試合禁止で出場できなかった昨秋の王者・仙台育英が優勝争いを演じるだろう。
春準優勝の古川学園、同4強の石巻、昨秋4強の角田、仙台南が追いすがる。
打力のある仙台二、投手力のある名取北、柴田、仙台三、仙台商は上位を脅かしそうだ。
例年に比べると元気がないが意地を見せたい東陵、試合経験豊富な岩ケ崎、ゲーム勘の鋭い松島も上位を狙う。
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