しかし、梨田監督を胴上げするには、これだけでは足りないのだ。とりわけ、若手の活躍は欠かせない要素になる。そこで今回、2017年に24歳になる年男たち、5名の犬鷲戦士をご紹介しよう。
彼らが1軍で台頭すれば、楽天の4年ぶりAクラスは、自ずとみえてくる。
※順位はドラフト順位、成績は通算成績
■濱矢廣大(投手)
2013年ドラフト3位(Honda鈴鹿)/4年目
【通算成績】22試合:3勝0敗/1ホールド/投球回24.2/防御率7.66
森雄大と並ぶサウスポーの有望株。昨季は13試合に登板。9回2/3を投げて防御率10.24。投球回を上まわる15個の三振を奪ったが、変化球のコントロールに難があった。現在、1軍は中継ぎ左腕不足だ。新背番号46と同じ登板数を目指してフル回転したい。
■釜田佳直(投手)
2011年ドラフト2位(金沢高)/6年目
【通算成績】52試合:16勝12敗/投球回259/防御率4.41
トミー・ジョン手術からの本格復帰となった昨季は、自己最多タイの7勝を挙げた。今季は初の規定投球回到達と2ケタ勝利を目指したい。視力の事情でメガネを着用したドーム球場とナイターでは防御率4.63、与四球率4.37といまひとつだった。今年は克服なるか!?
■三好匠(内野手)
2011年ドラフト3位(九州国際大付高)/6年目
【通算成績】56試合:114打席/打率.214/3本塁打
昨年は20試合にスタメン出場。バットではスタンリッジ(ロッテ)の147キロを仕留めるなど3本のアーチを描き、パンチ力をアピールした。正二塁手・藤田一也は今季中に35歳を迎える。三好の出番は昨年以上に増えるはずだ。後継者の地歩をガッチリ固めたい。
■吉持亮汰(内野手)
2015年ドラフト2位(大阪商業大)/2年目
【通算成績】21試合:37打席/打率.161/0本塁打
ケガなどもあったためルーキーイヤーの昨季は21試合の出場にとどまったが、プロ初安打は同じ広陵高の先輩・吉川光夫(巨人)からマークした。50メートル走5秒68の俊足と遠投125メートルの強肩を生かし、秋季教育リーグで守った外野にも引き続き挑戦。内外野を駆け回る遊軍戦士になれ!
■北川倫太郎(外野手)
2011年ドラフト5位(明徳義塾高)/6年目
【通算成績】31試合:86打席/打率.215/0本塁打
昨季は1軍出場ゼロに終わったが、不動の4番を張ったファームではチーム2番目の362打席に立った。4月には2軍調整中の内海哲也(巨人)からグランドスラムも。しかし後半戦、故障に見舞われて今季は育成契約に。まずは支配下への復帰を。
日本一に輝いた2013年、年男の岡島豪郎が捕手から外野コンバートを志願し、1番・右翼に定着。リードオフマンとして貢献し、チームは優勝争いを駆け抜けることができた。今季もあのときのような年男の出現に期待したい。
文=柴川友次
NHK大河「真田丸」で盛り上がった信州上田在住。真田幸村の赤備えがクリムゾンレッドに見える楽天応援の野球ブロガー。各種記録や指標等で楽天の魅力や特徴を定点観測するブログや有料メルマガ発行、ネットメディアにも寄稿。Twitterは@eagleshibakawa