ドラフトに関する歴史的事件だったのが、江川卓をめぐって繰り広げられた「空白の1日」だ。1978(昭和53)年秋のドラフト前日、巨人が規約の隙を突いて江川卓と電撃契約。本番のドラフトでは4球団の競合から、抽選で阪神が江川の交渉権を獲得した。当然ながら巨人と阪神は激しく対立。すったもんだの末、江川はいったん阪神に入団し、小林繁とのトレードで巨人に移籍するという決着をみたのはキャンプ前日のことだった。