田中広輔は2013年のドラフト3位で広島に入団。ルーキーイヤー当初は三塁のサブで起用されていたが、堂林翔太が右手薬指を骨折した隙にスタメンに定着。夏場からは右膝に不安を抱える梵英心と入れ替わる形で遊撃に。1年目から打率.292の成績を残し、翌2015年の開幕スタメン(8番・遊撃)を射止めた。
菊池涼介は2011年のドラフト2位。当時の二塁のレギュラーは東出輝裕だったが、6月に右手中指を骨折。小窪哲也、安部友裕を経て、菊池が代役に選ばれ、スタメンの座をもぎとった。翌2013年は東出がキャンプで左ヒザ前十字靭帯断裂の大ケガを負い、ライバル不在に。そのまま二塁に定着した。
丸佳浩は2007年の高校生ドラフト3巡目。プロ4年目の2011年に1軍に定着。2011年は打率.241(出塁率.319)、2012年は打率.247(出塁率.353)の結果を残すと2013年に大ブレイク。その年、盗塁王とゴールデン・グラブ賞を獲得し、スタメンの座を確実なものにした。
当時の外野陣のライバルは廣瀬純、赤松真人、天谷宗一郎。走攻守のバランスのよさで外野の併用から頭ひとつ抜け出した。
鈴木誠也は2012年のドラフト2位で入団。ルーキーイヤーから幸運(?)に恵まれ、新外国人選手のルイスが春季キャンプが始まると同時にインフルエンザを発症。いきなり1軍キャンプに呼ばれると、首脳陣から高い評価を受け、注目の若手になった。
転機は2015年。2014年は36試合で打率.344の結果を残し、CSでのスタメンもあったが、2015年からは登録を外野手に変更し、外野一本での勝負を選んでいる。それまで2軍では遊撃などでの出場もあった。
2015年はロサリオが大ブレイクしたが、新助っ人のシアーホルツが期待外れで右翼に空きが出る形に。97試合で打率.275、5本塁打、25打点の安定した活躍でファンのトッププロスペクトに名乗りを挙げると、2016年には神ってる活躍で大ブレイクを果たした。
文=落合初春(おちあい・もとはる)