2012年シーズン途中に、巨人へとトレードされた立岡宗一郎。
ソフトバンク時代は1軍出場僅か1試合だったが、巨人では貴重な戦力として活躍。2015年は後半戦からレギュラーに定着し91試合に出場。規定打席には届かなかったものの打率.304をマークした。
育成選手として3年間ソフトバンクでプレーした亀澤恭平は、2015年より中日に移籍。開幕から1軍入りし、主力として活躍。106試合に出場し、打率.269。たった1年で中日になくてはならない選手に成長した。
ソフトバンクで18試合に登板も0勝だった山中浩史はヤクルトに移籍後、2015年は先発ローテーション入りし6勝。今年も先発候補として期待されている。
彼らはいずれも、移籍前までソフトバンクの2軍、3軍でプレーしながら、成績は残していたものの、上からお呼びがかからず新天地で日の目を浴びることができた。
今年も新天地での活躍に賭ける、元ソフトバンクの選手がいる。
2007年ドラフトで6球団が競合し、ソフトバンクが引き当てた大場翔太だ。パ・リーグ史上初となる初登板無四球完封勝利と鮮烈なデビューを飾るも、1年目は3勝どまり。8年間で15勝21敗。昨年は1軍登板もなし。そして昨シーズン終了後、金銭トレードで中日に移籍した。
2011年ドラフト4位でソフトバンクに入団した白根尚貴は、1軍での出場機会に恵まれず2014年には支配下登録を解除され育成選手になった。昨年オフ、育成契約継続を希望する球団に首を横に振り、トライアウトに参加。DeNAへの入団が決まった。
昨季の大場は、2軍で20試合、3軍で19試合に登板。白根は2軍で59試合、3軍で52試合に出場。いずれも戦力として活躍していたが、分厚い選手層を破ることができず1軍に上がることができなかった。
大場も白根もオープン戦ではその実力を十分にアピール中。立岡や亀澤、山中のようにブレイクすることができるのだろうか。
文=溝手孝司(みぞて・たかし)
札幌在住。ライター、イベント関連など、スポーツ関連の仕事を精力的にこなしている。北海道生まれなのに、ホークスファン歴約40年。99年ダイエー初Vを福岡ドームで観戦するなど、全国を飛び回りながら、1軍2軍問わずプロ野球を追いかけている。