対大映戦で3点を追う南海は9回表、2点を返してなお一死一、二塁のチャンス。ここで穴吹義雄が、レフトへ3ラン本塁打。誰もが8対6で南海が逆転したかと思った。しかし穴吹は喜びのあまり、一塁をまわったところで打球を見極めていた走者を追い越してしまう。この瞬間、穴吹はアウト。2人の走者のホームインは認められ、7対6で辛勝したものの、本塁打を打って走者を追い越してアウトになったのは、これが初めてだった。