来季からはセ・リーグ6球団の半分が監督交代となる。巨人には高橋由伸新監督、阪神には金本知憲新監督、DeNAにはアレックス・ラミレス新監督と、いずれも現役時代は人気と実力を兼ね備えたスター選手が就任。しかも3人とも40代とまだ若い。
どんなチームカラーとなり、どういった戦い方を見せるのか、各球団のファンならずとも興味深いところだろう。
時を同じくして、各球団の来季のスタッフもほぼ出揃った。なかでも注目は2軍監督だ。12球団のラインナップを見てみよう。
12球団中10球団が新たな2軍指揮官を迎えて来季に臨む。阪神は「ミスタータイガース」こと掛布氏がついにタテジマに袖を通すこととなった。
先日のドラフト会議でのインタビューで金本1軍監督が、新人選手の育成について「僕と掛布さんで、しっかりやります!」と語っていたように、すでにコンビネーションは上々のようだ。2013年オフから打撃コーディネーターという役職で2軍選手の指導を行っており、状況も把握している。若トラの底上げに大きな力を発揮しそうだ。
また、今季限りで現役を引退し、間髪を入れず2軍の指揮を執ることになった中日の小笠原監督は、10月3日に就任会見を行ったあと、早々にフェニックスリーグが開催されていた宮崎へ。10月26日まで行われていた若手中心の試合で、ベンチから指示を送った。
現役時代は2120安打を放ち、闘志あふれるプレースタイルから「ガッツ」というニックネームで親しまれていた小笠原監督。そのスピリッツを選手たちに注入できるかがカギとなる。
他にも、1軍投手コーチからの配置転換となる「ミスター完投」でおなじみの巨人の斎藤監督、日米で優勝経験のあるオリックスの田口監督らが、新たに若い選手の指導にあたることになる。
イキのいい若手選手が1軍の試合に多く出てくるのは、果たしてどの球団だろうか。来季はそのあたりにもぜひ注目していただきたい。
文=藤山剣(ふじやま・けん)