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昨夏の甲子園のヒーローは今? 将来が楽しみなオリックスファームの2人の投手


 シーズン終盤となり、若い選手を積極的に起用しているオリックス。2015年のドラフトでは10人を指名したが、そのうち8人が1軍デビューを果たした。残りの2人が、高校生でドラフトされた吉田凌と佐藤世那だ。

決勝を戦ったふたり


 昨夏の甲子園大会決勝戦は東海大相模が仙台育英を下し優勝。東海大相模の吉田凌は決勝戦でこそ投げてはいないが、小笠原慎之介(現・中日)とのダブルエースの一角としてチームの優勝に貢献した。

 対する仙台育英の佐藤世那はエースとして全ての試合に登板。残念ながら宮城県に初の優勝をもたらすことはできなかった。


ドラフト5位ルーキー・吉田凌


 吉田凌はドラフト5位指名で入団。背番号66。オリックスには吉田姓の選手が複数いることもあり、ユニフォームの背ネームは「RYO」としている。

 ファームでの初勝利は、9月6日に行われた神戸サブ球場での広島戦。2回まに3失点してしまうが、その裏に武田健吾のホームラン、ボグセビックのタイムリー三塁打などで6対3と逆転。

 吉田凌は3回から5回までしっかりと無失点に抑え、その後、味方打線のサポートもあり、12対4で初勝利を飾る。吉田凌は、自身のSNSでも初勝利の喜びを表現した。

 9月20日現在のファームでの成績は以下の通り。

11試合:1勝2敗/投球回36/防御率6.25

ドラフト6位ルーキー・佐藤世那


 佐藤世那はドラフト6位指名で入団。背番号67。佐藤姓の選手がチームに複数いるため、吉田と同じく背ネームは英語表記の「SENA」としている。

 佐藤世那は6月1日にファーム初先発、5回を投げて6安打2失点で初勝利を挙げた。その後も勝ち負けを積み重ねながら、先発投手として登板している。

 8月19日のあじさいスタジアム北神戸での阪神戦。3回に1点を失ったものの、6回表までで0対1の1点差で味方の援護を待った。6回裏、相手の失策や四球でチャンスをつかみ、ボグセビック、ブランコなどのタイムリーで4点を奪いオリックスが逆転。

 佐藤世那は7回に1点を失いリリーフを仰ぐことになったが、自己最長6回2/3、6安打、2失点で降板。4勝目を挙げる好投を見せた。

 9月20日現在のファームでの成績は以下の通り。

12試合:4勝4敗/投球回52/防御率5.37


来季以降への希望


 吉田凌の東海大相模でのチームメイト、小笠原はすでに1軍で活躍している。また、佐藤世那のチームメイトだった平沢大河(現・ロッテ)も1軍デビューを果たしている。

 高卒ルーキーは普通、1軍に上がるまで数年かかる。今はまだ体力面、技術面で鍛えるときだ。吉田凌も佐藤世那もまだ、ファームで経験を積む時期であろう。まだ焦る必要はない。

 そして、いつの日か1軍マウンドにデビューする日が来るだろう。甲子園でともに戦った相手との対戦もあるだろう。その日が来るのを楽しみにして待つとしよう。


文=矢上豊(やがみ・ゆたか)
大阪在住の山本昌世代。初めてのプロ野球観戦は、今はなき大阪球場での南海対阪急戦と、生粋の関西パ・リーグ党。以来、阪急、オリックス一筋の熱狂的ファン。プロ野球のみならず、関西の大学、社会人などのアマチュア野球も年間を通じて観戦中。

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