今季、すべて日曜日に登板して8勝(2敗)、防御率2.71の結果を残しているウルフ。
日本ハム、ソフトバンクを渡り歩き、昨季のシーズン途中に西武に入団。4戦4連勝と結果を残していただけに、今季も活躍してくれると期待していた。その思いにしっかりと応えてくれる姿は頼もしい限りだ。
ウルフはアウトの半分以上をゴロで取っているが、この「打たせて取るスタイル」が守備のいい浅村栄斗と源田の二遊間コンビとマッチしていることも、好結果の理由だろう。
日曜日が黒星だと、週末の夜も週初めも憂鬱な気分で過ごすことになるが、ウルフのおかげで、西武ファンはその時間を安穏に過ごせている。
続いては、今季から加入したシュリッター。主に勝ち試合の8回を任され、クローザー・増田達至へとつなぐ役割を果たしている。
長年、中継ぎと抑えが泣きどころと言われてきた西武。ここ5年の中継ぎ防御率は3点台で踏みとどまってきたが、シュリッターがパズルの最後の1ピースだったようで、武隈祥太、牧田和久、増田らとともに強力なブルペンを形成。今季の中継防御率は一気に2.67まで改善された。
まだ「JFK」のような愛称はないが、シュリッターのおかげでもうリリーフ陣が炎上を繰り返すことはないだろう。
3人目は今季の途中から西武の一員になったファイフ。まだ3試合しか投げていないが、2試合目で初勝利を挙げるなど、今後に期待したくなる結果を出した。
勝ちのつかなかった2試合はともに3回途中で降板しているが、援護をもらっているので黒星はついていない。ちなみに、そのうちの1試合はチームが勝利していることから、なかなかの「勝ち運」を持っているように思う。
今はほかの投手との兼ね合いで1軍と2軍を行き来しているが、これから楽天とソフトバンクを追い上げるためには勝ち運も必要になってくるはず。そのときはマウンドで幸運を運んできてほしい。
ファイフは未知数だが、ウルフとシュリッターに関しては、「いなかったら、すでに今季は終わっていたかもしれない」と思わされるレベルで活躍している。獲得してくれてよかったと、心から思う。
ちなみにこの3人に共通するのはヒゲ。ウルフはアゴの一部だが、シュリッターとファイフはほおやアゴにモミアゲからブワッとヒゲが広がっている。
このまま行くと、来年以降の助っ人獲得の条件に「ヒゲ」が入ることは間違いない? メヒアも生えているし。
(成績は7月31日現在)
文=森田真悟(もりた・しんご)