難読選手、改名した選手、登録名で「ん、誰?」とつまずいてしまった選手。週刊野球太郎ではプロ野球選手の名前にまるわるアレコレを3回に渡って紹介。今回は「字面」はお馴染みだけど、読み方がわからない……。そんな変わった名前、珍しい読み方をする選手を集めてみた。
プロ野球選手にとっては読みづらい名前も個性のひとつ。知名度を上げるには、チームの勝利に貢献するプレーを続けることが一番だが、名前に特徴があるのも、ファンへの認知度と親しみを高める効果がある。前回のセ・リーグ編に続き、今回はパ・リーグ編だ。
増田珠(ますだ・しゅう)
外野手/1999年5月21日生
田浦文丸(たうら・ふみまる)
投手/1999年9月21日生
周東佑京(しゅうとう・うきょう)
内野手/1996年2月10日生
中村晨(なかむら・しん)
投手/1997年8月8日生
田中正義(たなか・せいぎ)
投手/1994年7月19日生
東浜巨(ひがしはま・なお)
投手/1990年6月20日生
増田珠(ますだ・しゅう)は、横浜高出身で2017年のドラフト3位。高校通算33本塁打という未来のスラッガー候補だ。珠の字は「宝物」という意味がある。
「ジャスティス」の愛称でおなじみの田中正義(たなか・せいぎ)は、「まさよし」ではなく「せいぎ」と読む。2016年ドラフトの目玉選手で5球団競合の末、ソフトバンクに入団。2年目の今季は待望の1軍デビューを果たし、4、5月に中継ぎとして10試合に登板したが、無失点で終えたのは3試合のみ。5月25日には2軍降格となってしまった。
昨季、16勝を挙げ最多勝のタイトルを獲得した東浜巨(ひがしはま・なお)。ようやく「なお」という読みも浸透してきた感がある。今季は、開幕から調子が上がらず1勝5敗。右肩痛も発症し5月26日には2軍降格となっている。早い復帰を待ちたい。
多和田真三郎(たわた・しんさぶろう)
投手/1993年4月13日生
高橋光成(たかはし・こうな)
投手/1997年2月3日生
山田遥楓(やまだ・はるか)
内野手/1996年9月30日生
呉念庭(うー・ねんてぃん)
内野手/1993年6月7日生
郭俊麟(くぉ・じゅんりん)
投手/1992年2月2日生
駒月仁人(こまづき・ひとと)
捕手/1993年4月21日
藤澤亨明(ふじさわ・こうめい)
捕手/1989年11月11日
多和田真三郎(たわた・しんさぶろう)は、「たわだ」や「しんざぶろう」と読まれがちだが、ほぼ濁らない。なお、漢字6文字の現役選手は、多和田と中日の小笠原慎之介(おがさわら・しんのすけ)だけ。
台湾出身の郭俊麟(くぉ・じゅんりん)は、昨季までの「かく・しゅんりん」から現地読みに近い登録名に変更。背番号も12から69となった。昨季は1軍登板がなく、4年目の今季は勝負の年となる。
駒月仁人(こまづき・ひとと)、藤澤亨明(ふじさわ・こうめい)ともに7年目の捕手。どちらも、初見では微妙に正解を出しづらい読み方だ。森友哉や炭谷銀仁朗といった実力者が君臨している西武。1軍での出場経験はない両選手だが、2軍で結果を出してアピールしたいところ。
燿飛(あきと)
外野手/1996年3月5日
石原彪(いしはら・つよし)
捕手/1999年3月8日生
宋家豪(そん・ちゃーほう)
投手/1992年9月6日生
山下斐紹(やました・あやつぐ)
捕手/1992年11月16日
八百板卓丸(やおいた・たくまる)
外野手/1997年1月17日生
独立リーグのベースボール・ファースト・リーグ、兵庫ブルーサンダーズで打率、本塁打の二冠王となり、昨秋のドラフト5位で入団した燿飛(あきと)。「燿」は「火が高く燃えて輝く」という意味がある。球界で輝ける炎となれるか。ちなみに本名は田中燿飛。
山下斐紹(やました・あやつぐ)は、昨季まで「斐紹(あやつぐ)」の登録名でソフトバンクに在籍。トレードにより楽天に加入し、今季の1軍での出場試合数は13試合で、昨季の1試合を大幅に超えた。1軍定着を目指したい。
台湾出身の宋家豪(そん・ちゃーほう)は、昨年のクライマックス・シリーズで西武とソフトバンク相手に勝利投手となり、一気に注目度が高まった右腕。今季は外国人枠の関係もあって1軍と2軍を行き来しているが、それでも6試合に登板して防御率1.69を記録している。
西浦颯大(にしうら・はやと)
外野手/1999年5月21日
張奕(ちょう・やく)
外野手/1994年2月26日生
吉田正尚(よしだ・まさたか)
外野手/1993年7月15日
山?福也(やまさき・さちや)
投手/1992年9月9日
伏見寅威(ふしみ・とらい)
捕手/1990年5月12日生
父がラグビー経験者だったことが名前の由来の伏見寅威(ふしみ・とらい)。それが野球でプロになるとは、人生は不思議だ。今季は1軍での出場試合数が27試合とキャリアハイを更新。チームメイトの捕手・若月健矢や山崎勝己らをおびやかしたい。
台湾出身の張奕(ちょう・やく)は、福岡第一高、日本経済大を経て2016の育成ドラフト1位で入団。巨人の陽岱鋼のいとこにあたり、顔立ちも似ている。身体能力は高いのだが、打撃面が課題だ。
吉田正尚(よしだ・まさたか)は、「尚」がちょっと難しめの読み方だが、チームに同姓の吉田一将(よしだ・かずまさ)がいるので、フルネームで呼ばれることも多く、浸透しつつある。今季は4番を務めることも増え、オリックス打線に欠かせない中軸打者に成長している。
清水優心(しみず・ゆうし)
捕手/1996年5月22日生
上沢直之(うわさわ・なおゆき)
投手/1994年2月6日生
西村天裕(にしむら・たかひろ)
投手/1993年5月6日生
杉谷拳士(すぎや・けんし)
内野手/1991年2月4日生
新垣勇人(あらかき・はやと)
投手/1985年10月21日
清水優心(しみず・ゆうし)は、「ゆうしん」ではなく「ゆうし」と読む。今季が4年目で、毎年着実にキャリアアップしている印象。打率1割台の打力を強化できれば。
国士舘高、横浜商科大から東芝を経て入団したため、プロでのキャリアは6年目ながら32歳の新垣勇人(あらかき・はやと)。女優の新垣結衣(あらがき・ゆい)や、音楽家の新垣隆(にいがき・たかし)など、同じ漢字で読み方が異なる有名人も多いので要注意。
メットライフドームのウグイス嬢のイジリアナウンスなど、プレーとともにキャラクターが注目される杉谷拳士(すぎや・けんし)。内外野を守れるユーティリティーで、さらにスイッチヒッターという究極の器用さを持つ。「すぎや」の読みをさらに定着させたい。
原嵩(はら・しゅう)
投手/1997年12月6日生
種市篤暉(たねいち・あつき)
投手/1998年9月7日生
成田翔(なりた・かける)
投手/1998年2月3日生
宗接唯人(むねつぐ・ゆいと)
捕手/1994年7月6日生
原嵩(はら・しゅう)は、高卒3年目の右腕。「嵩」、その字の見た目通り山の高いさまを表す。昨年11月に肩とヒジの手術を行ったため、来季以降の復活に向けて、今季は地道にリハビリという名の山を登る日々を過ごしている。なお、フルネームが漢字2文字の現役選手は、他に広島の辻空(つじ・そら)がいる。
原と同学年の成田翔(なりた・かける)は、「しょう」ではなく「かける」と読む。昨季終盤に1軍初登板。先発2試合、中継ぎ2試合の4試合で、0勝2敗の防御率4.38ながら、高卒2年目にしてはまずまずの投球を見せた。今季のさらなる飛躍につなげられるか。バレンタインデーの人気投票ではチームナンバーワンの人気者だ。
(成績は6月19日現在)
文=藤山剣(ふじやま・けん)