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《200文字でわかる甲子園代表校》北北海道から山梨まで17校を一挙紹介!


【北北海道代表】クラーク記念国際(初出場)
 駒大岩見沢を率いた佐々木啓司監督が就任3年目で初の甲子園に導いた。背番号6ながら、準決勝、決勝を一人で投げ抜いた平澤津虎揮が実質的エースとなっている。サイドスローから力のあるストレートと変化球で三振を奪える投手だ。打線では安田世幸が打率.556を残し、4番らしい働きをした。サヨナラ安打を放った金原瑶や捕手の岸誠也ら下位打線の選手も打力があり、切れ目がない打線を組んでいる。初出場初勝利という大志を成し遂げられるか?


【南北海道代表】北海(2年連続37回目)
 2年連続制覇の立役者はエースの大西健斗だ。昨夏の甲子園では、アウトを1つも取れずに降板、という苦い思い出を糧に大きな成長を遂げた。キレあるボールを低めに集める投球が身につき、甲子園でのブレイクを狙う。打線は4試合で犠打を積み重ね、コツコツつなぐ野球が信条だ。得点チャンスを多く作ることで、日替わりヒーローが出現し、効果的に得点を挙げた。37回目の夏の甲子園だが1994年以来、勝っていない。5連敗で止めたい。

【青森代表】八戸学院光星(2年ぶり8回目)
 打撃力に22盗塁の機動力を合わせて、青森大会を圧倒し、春夏連続出場を決めた八戸学院光星。大会序盤は田城飛翔(写真)と益田敦成に当たりが出なかったが、大会を通して好調を維持した伊藤優平が打率5割超、9盗塁とチームを引っ張った。打線が噛み合えば、甲子園でも大量得点が期待できる。投手では、右ヒジ痛から戻ってきた櫻井一樹が完封勝利を挙げられたのは大きい。和田悠弥と2枚体制で、まずは2年前の16強を超えたい。



【岩手代表】盛岡大付(2年ぶり9回目)
 決勝では1対0と接戦をモノにした。1点を守り切った“投”の主役は2年生左腕の三浦瑞樹だ。130キロ台中盤のストレートと独特なスライダーが武器。井上涼平や坪田伸祐といった右腕との継投がうまくいくかが、勝負の分かれ目か。塩谷洋樹と伊藤勇貴の4、5番コンビの打棒も光るが、“打”の主役というと、165センチの“小さな大打者”植田拓だろう。植田の結果が得点力のカギを握る。三浦、植田の両2年生がチームの勝敗を左右する。


【秋田代表】大曲工(初出場)
 今夏のチーム打率は2割を切るものの、角館の好投手・小木田敦也を攻略した打線には底力がある。俊足巧打の守沢康陽、中軸を打つ佐藤泰輝らのバットに期待したい。奪った点を堅実な守備と3枚の右腕で守り切る。強気の投球が光る鈴木理公、小柄な佐々木優斗、140キロを超えるストレートを投げる藤井黎来といる中で、今夏は藤井の安定感が光る。甲子園でも投手の軸は藤井になるだろう。昨春に続き、初出場の夏も白星を掴みたい。


【山形代表】鶴岡東(2年連続5回目)
 昨夏の甲子園から強打の印象が強い鶴岡東。山形大会5試合で53得点を叩き出し、2年連続の出場を果たした。5試合で3本塁打の丸山大、準決勝で2本塁打の佐藤要の3、4番コンビは全国でも屈指の飛ばし屋だ。さらに打点王は9番を打つ萩原誉人で気を抜けるところがない打線だ。ただ打つだけではなく、決勝での決勝点は走塁のトリックプレーで奪う一面もある。「攻撃が最大の防御」の姿勢でベスト16超えを目指す。


【宮城代表】東北(7年ぶり22回目)
 久しぶりの甲子園に導いたのは、極端にテークバックを小さくして投げる渡辺法聖だ。ボールを隠し、タイミングを狂わせ、そこから130キロ台後半のストレートを制球よく投げられると打者は対応が難しい。渡辺は打者としても能力が高く、3番に座る。宮城大会では前後を打つ2番の笹沼匠、4番の植木利久も好調で打線がつながった。1番・遊撃に抜擢された1年生・杉沢龍の攻めるプレーがチームに勇気を与えている。甲子園でも勝利し、名門復活を印象づけたい。


【福島代表】聖光学院(10年連続13回目)
 前人未到の10連覇を果たした。投手は「3本の矢」だ。軸となる鈴木拓人は三振が奪える左腕、三浦皓佑は打たせて取る右腕、2年生の斎藤郁也は本格派右腕とそれぞれ特色がある。野手では3年生の松本康希や加納皐が引っ張り、ラッキーボーイ的存在の2年生の二遊間コンビ、小泉徹平と瀬川航騎が勢いを与える。この10年、甲子園では準々決勝の壁に阻まれている。今年は壁を乗り越えられるか? そして、優勝旗の白河の関越えも狙う。


【茨城代表】常総学院(3年ぶり16回目)
 エース・鈴木昭汰(写真)がケガから復帰し、完全復調をアピールした。決勝では明秀学園日立から11三振を奪い、糸野雄星、細川成也という強打者を完全に封じ、完封勝利。昨秋の関東大会で横浜を牛耳ったような投球を甲子園で見せたい。野手陣は低調だったが、好材料は絶不調に陥っていた有村恒汰が優勝を決めるタイムリーを放ったこと。ひと叩きして変わり身に期待だ。初戦敗退に終わったセンバツのリベンジを果たせるか?


【栃木代表】作新学院(6年連続12回目)
 例年通りの打線爆発で6年連続甲子園切符を手にした。だが、より注目が集まったのは投手だ。春頃から評価の上がっていたエースの今井達也が、夏の大会でその進化が明らかになった。149キロを計測するなど、スカウトの評判はうなぎのぼり。右肩上がりの成長を甲子園でも見せつけたい。もう一人の投手である入江大生は4番打者も担う。小林虎太郎、山本拳輝など左打者が多い中で、右の入江が4番に入るのは大きい。2011年のような上位進出を目指す。


【群馬代表】前橋育英(3年ぶり2回目)
 投手力と堅い守りで群馬大会を制した。先発の佐藤優人はバランスが取れたフォームから回転のいいストレートを投げる。荒れる日もあるが、四死球で自滅するタイプではない。リリーフ担当の吉沢悠は140キロオーバーのストレートでガンガン押していく。打線に目を向けると、群馬大会の後半になるほど、上位打線より下位打線が活発になり、チャンスを演出した。甲子園で得点、ムードを上げるには、主将で4番の小川龍成の活躍が必要だろう。


【埼玉代表】花咲徳栄(2年連続4回目)
 高橋昂也が37回無失点、52奪三振という驚愕のピッチングを披露した。左腕から放たれる140キロ台後半のストレートとフォークやスライダーは高校生レベルで打ち崩すのは困難に近い。プロのスカウトもドラフト1位に押し出すほどだ。走りに走って、下半身・スタミナ強化も完了。センバツのリベンジとなる快投を見たい。野手では3番の岡崎大輔、5番の楠本晃希が広角に強い打球を返せるようになった。埼玉代表初、夏の甲子園制覇に挑む。


【千葉代表】木更津総合(3年ぶり5回目)
 センバツでは1球に泣いた早川隆久が1点差勝負に勝ち続けた。最後の4試合は、すべて1点差、という一つ間違えれば負けかねない場面の連続で、ミスをしなかった早川の制球力・精神力の成長が光る。打線は9番・捕手の大澤翔が好調で、3回戦以降は毎試合安打、打点を記録した。その一方、期待が大きい峯村貴希が26打数2安打と絶不調。峯村の不調が、得点力の低下の大きな原因。甲子園では峯村の復調を含め、得点力アップを図りたい。


【東東京代表】関東一(2年連続7回目)
 6試合中3試合がサヨナラ勝ちという、ツキも味方につけた関東一。何度もチームを救ったのは米田克也。堀越戦でサヨナラ2ラン、修徳戦で起死回生の同点ソロと9回裏に2本塁打を放った。4番・捕手の佐藤佑亮は打撃以上に守備面での貢献が大きかった。左腕の佐藤奨真、右腕の竹井丈人を巧みにリードし、負けそうな局面になっても慌てず、諦めない姿勢がチームに好影響を与えた。石橋康太は1年生ながらも、「さすが!」と思わせるプレーで攻守に貢献した。


【西東京代表】八王子(初出場)
 「ありんこ軍団」が西東京の強豪校を次々と倒し、優勝を果たした。早乙女大輝と米原大地の2投手は、豪速球も消えるような変化球もないが、丁寧にストライク先攻でテンポよく投げ、無駄な走者を出さず、リズムを作った。投手に応えるように守備陣もあわてず、堅実なプレーを重ねた。攻撃陣は6試合で23盗塁の機動力を絡め、得点に結びつけた。地道な積み重ねが栄冠への道を切り開いた。長年、あと一歩で届かなかった悲願の甲子園で初勝利を挙げられるか。


【神奈川代表】横浜(3年ぶり16回目)
 ここ20年前後の高校野球を見ても、ここまで高いポテンシャルを持った選手が揃うことは滅多にない。もちろん、チームの中心は藤平尚真(写真)だが、横浜スタジアムのバックスクリーンに当てた脅威の1年生・万波中正などの控え選手も含め、全選手のプレーが見逃せない。神奈川大会決勝のスタメン以外の選手で試合をしても甲子園で勝負ができそうなほどだ。“松坂世代”の横浜と比較したくなる陣容は、まさに“逸材の宝箱”だ。



【山梨代表】山梨学院(5年ぶり6回目)
 山梨大会新記録の1大会77得点を奪った山梨学院。全試合で7点差以上をつけ、県内公式戦34連勝中の東海大甲府を叩いた攻撃力は伊達ではない。5割弱のチーム打率は、全員に打力が備わっているからこそできる芸当だ。その中でも、知見寺代司、瀧澤虎太朗、五十嵐寛人のクリーンナップには要注目。投手の栗尾勇摩は素質ある2年生と評判。大舞台でどんな投球を見せるか? そして、校名変更初年度に甲子園でその名を轟かせるか?


文=週刊野球太郎編集部

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