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今をときめく24歳世代と、崖っぷちの36歳世代! 対象的過ぎる申年生まれの「年男」格差問題

 12種類の動物がローテーションするだけと言ってしまえばそれまでだが、やはり新年を迎えるタイミングでは、いやでも目に入るのが干支。そして、同時にクローズアップされるのが年男だ。


24歳世代はスター候補がズラリ勢揃い


 2016年は「申(さる)年」。プロ野球現役選手の年男は、今年24歳を迎える世代と、36歳を迎える世代が該当する。

 24歳世代は、投手ではセ・パの新人王の山崎康晃(DeNA)や有原航平(日本ハム)。野手ではトリプルスリーでおなじみ、山田哲人(ヤクルト)、2014年パ・リーグ盗塁王・西川遥輝(日本ハム)といった、年齢的にも、今以上の成長が期待できる選手たちが多い。今後のプロ野球界を背負って立つ可能性を大いに感じさせる、明るい未来を予感させる世代だ。


 今をときめく、将来有望な選手が勢揃いしている24歳の年男たち。契約更改でも、山崎は3000万円増の5000万円で更改。有原も1500万円アップで倍増の3000万円で来季の契約を結んだ。さらに山田に至っては、1億4000万円アップの2億2000万円でサイン。まさにバラ色のオフを過ごし、気力・体力ともに充実させて、2月1日のキャンプインを迎えることだろう。

登板なしや大減俸も…。対象的な36歳世代


 ところが36歳世代は、完全にベテランとなった、いわゆる「松坂世代」(早生まれ組は除く)が中心メンバー。24歳世代とは対照的に、昨季の活躍も奮わず、暗い話題も多かった。

 投手陣は、昨季は登板なしに終わった松坂大輔(ソフトバンク)を筆頭に、古巣の阪神に復帰する藤川球児、故障もあって結果を出せず、昨秋の契約更改で大減俸となった杉内俊哉(巨人)など、今季が正念場となる面々がズラリ。


 野手では2007年と2008年の本塁打王の輝きが薄れつつある村田修一(巨人)や、広島からFA宣言したものの、西武のキャンプでテストを受けることになった木村昇吾あたりは、今季のパフォーマンスや今後の動向次第では、オフに厳しい現実が待っている可能性までありそうだ。


干支に相応しい活躍を期待!


 申(さる)には、災いや病が「去る」として、縁起のいいものとする意味もある。松坂世代の選手たちを悩ませた肩やヒジの故障や、打撃不振など、よろしくないものには新年を迎えたこのタイミングで「去って」いただいて、ゴリラのようなパワーと、チンパンジーのようなクレバーさと、ニホンザルのようなチームワークで、まだまだ野球界を盛り上げてもらわなければいけない存在だ。

 昨年、肩の内視鏡手術を行った松坂は順調に回復している模様で、スムーズならキャンプインまでにピッチング再開も可能な状況。大看板が復調の「のろし」を上げることができれば、同世代の選手にとって、これ以上ない刺激になるはず。

 1999年に「リベンジ」という言葉を流行らせた松坂。今こそ、近年の自分にリベンジするときだろう。申年の今年こそ、スポーツ紙の一面に「松坂完全復活!」の活字が躍る日を期待したい。


文=藤山剣(ふじやま・けん)

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