待ちに待ったゴールデンウィーク。プロ野球が開催される各球場では大入りが予想され、大勢の観客の前で絶対に負けられない戦いが始まる。
それと同時にプロ野球選手にとって、もうひとつの戦い(?)が始まるのがこの時期だ。5月3日(日)に京都競馬場で行われる天皇賞(春)を皮切りにJRAの春のG1戦線が開幕するのだ。
昭和から現在に至るまで、プロ野球選手に人気の趣味といえばゴルフ、そして競馬が挙げられる。
しかし、たかが趣味とあなどることなかれ。プロ野球という勝負事に身を委ねる選手たちにとって、競馬は己の勝負運を試す絶好の機会なのだ。
大の競馬好きとして知られる田中将大(ヤンキース)は24連勝を達成した2013年、次々と予想を的中させ、投球と競馬予想のバイオリズムが見事に重なっていた。
この予想と成績のバイオリズムが顕著に表れたのが、2013年の有馬記念だ。有馬記念は中央競馬界の最高峰に位置し、1年を締めくくるビッグレースとして知られている。
2013年はオルフェーヴルとゴールドシップが人気を分け、最終的にオルフェーヴルが8馬身差をつける圧勝。引退レースで錦を飾った。
その2013年の有馬記念の直前に各スポーツ新聞などに掲載されたプロ野球選手(監督)らの予想と翌シーズンの成績をまとめてみた。
【1着オルフェーヴル=的中】
・前田健太(広島)→5年連続2ケタ勝利。チームも3位でCSに進出
・大隣憲司(ソフトバンク)→黄色靭帯骨化症から本格復帰。422日ぶりの勝利を挙げ、日本シリーズでも勝利投手に
・森脇浩司(オリックス監督)→リーグ2位の大躍進
・牧田和久(西武)→8勝9敗。1年通してローテを守る
・和田豊(阪神監督)→CSで逆転し、リーグ2位から日本シリーズ進出
【不的中】
・小川泰弘(ヤクルト)→打球を右手に受け骨折し、4〜7月の間、長期離脱。2ケタ勝利ならず
・サブロー(ロッテ)→開幕スタメンを逃し、最終的に打率.248
・内海哲也(巨人)→夏場に不調に陥り、7勝9敗。5年連続2ケタ勝利を逃す
・三浦大輔(DeNA)→開幕から4連敗を喫すも8月は月間MVP。最終的に5勝6敗
1年を締めくくる大レースでの予想が翌シーズンの成績を占う……と仮定すると、昨年の有馬記念の予想も気になるところ。
ゴールドシップ、エピファネイア、ジャスタウェイ、ジェンティルドンナとスター馬が参戦し、予想の難しいレースを獲ったのは!?
(結果は4番人気のジェンティルドンナが1着)
【1着ジェンティルドンナ=的中】
・サブロー(ロッテ)
・森脇浩司(オリックス監督)
・ドアラ(中日マスコット)
【不的中】
・前田健太(広島)
・三浦大輔(DeNA)
・柳田悠岐(ソフトバンク)
・大隣憲司(ソフトバンク)
・辛島航(楽天)
・大谷翔平(日本ハム)
・藤浪晋太郎(阪神)
・田中将大(ヤンキース)
・和田豊(阪神監督)
・つば九郎(ヤクルトマスコット)
4番人気のジェンティルドンナまでが単勝10倍以内と非常に難しいレースだっただけに、的中者は3名のみ。大谷と藤浪が20歳になり、初参戦を果たしたが、残念ながらともにジャスタウェイを推して不的中に終わった。
サブローと森脇監督率いるオリックスはやや出遅れ、柳田悠岐やヤクルトは絶好調など、今のところ法則は当てはまっていないように見えるが、「波」を信じるとすれば帳尻は合ってくるはず!? 馬券を当てた選手、外した選手の“これから”にぜひ注目してほしい。