これまでのプロ野球界のシーズンセーブ記録は、2005年に岩瀬仁紀(中日)、藤川球児(阪神)が記録した46セーブ。サファテはあと6セーブに迫っている。
今季のソフトバンクは接戦に強くセーブ機会が極端に多い。サファテも41のセーブ機会で登板し、うち40回で成功している。
残りは35試合。単純計算でこのまま行けば、12〜13セーブを上乗せすることになる。打線の打ちすぎや負けが込んだとしても6回以上のセーブ機会は必ず訪れるはずだ。
最近はリリーフ陣の過投にやや怒り気味のコメントも見られるが、この機を逃す手はない。大記録達成の可能性はかなり高い。
さらにサファテが達成しそうな大記録は通算250セーブだ。2011年に広島に入団してからこれまでに通算215セーブを挙げている。あと35セーブで名球会への入会資格を得ることになる。
外国人選手としてこれまでに入会資格を得たのは現DeNA監督のラミレスと広島からメジャーに旅立ったソリアーノの2名。ソリアーノは入会の意思がなく、サファテがもし入会するとすれば、史上2人目の快挙になる。
さらに来季に達成したとすれば、日本球界8年目での名球会入り。初代会長で創始者でもある金田正一氏(元国鉄ほか、現在は脱会)ですら、200勝を挙げたのは9年目だった。
これまでの最速は稲尾和久氏(元西鉄)で7年目。それに次ぐスピードで名球会入りを果たせる位置だ。
少し気が早いが来季40セーブを挙げれば、史上初の「4年連続40セーブ」を達成することになる。ここまでサファテは今季も含めて3年連続で40セーブを達成。2005年から2007年にかけて岩瀬が記録した3年連続40セーブに肩を並べている。
まだまだ衰えを見せない36歳の剛腕が記録に残る「伝説の守護神」になる日は近そうだ。
文=落合初春(おちあい・もとはる)