週刊野球太郎
中学、高校、プロ・・・すべての野球ファンのための情報サイト

【新発見! 野球太郎的成功&失敗の法則】見くびるなかれ。低身長→プロ入りはすでに成功?

文=勝田聡

【新発見! 野球太郎的成功&失敗の法則】見くびるなかれ。低身長→プロ入りはすでに成功?
 プロ野球は日本シリーズも終わり、話題はオフシーズンのそれへと変化している。なかでも今年のドラフトで指名を受けた選手たちについては未知の部分も多く、ミステリアスだ。そこで独断と偏見ではあるが、どのような選手が成功するのか、その法則を探ってみた。

石川雅規、森友哉、東克樹…低身長でプロ入りは活躍のサイン?


 低身長の選手は活躍しない──ドラフト前によく話題となるフレーズだ。これは身長が低いと、体全体が小さくなり、体力不足、パワー不足に陥りやすい、ということが根拠とされている。確かに大谷翔平(エンゼルス)やダルビッシュ有(カブス)といったメジャーリーガーは、ともに190センチを超える高身長であり、多くのプロ野球選手は一般的に長身と呼ばれる180センチを超えている。

 一方、低身長の選手ではどのような選手がいるのだろうか。

 2018年シーズンにおける支配下登録選手でもっとも低身長だったのは水口大地(西武)の163センチだ。水口は育成指名ながら支配下登録を勝ち取った苦労人。今シーズンは出番が少なかったが、昨シーズンは1軍で56試合に出場している。

 そこから3センチ差で167センチの西巻賢二(楽天)、谷元圭介(中日)、野田昇吾(西武)、西野真弘(オリックス)、石川雅規(ヤクルト)、柴田竜拓(DeNA)と続く。

 西巻はルーキーということもあり、現時点での実績は乏しい。しかし、高卒1年目から遊撃や二塁で25試合に出場。来シーズンはレギュラー争いが期待される若手のホープだ。西野や柴田も1軍の戦力になっていると言えるだろう。

 投手陣を見ると谷元は今シーズンこそ結果を残せなかったが、日本ハム時代の2014年から4シーズン連続で50試合以上に登板している。野田も今シーズンは58試合に登板と貴重な中継ぎとして戦力になった。石川は現役最多の163勝をマークしており、実績は十分だ。

 その他にも美馬学(楽天、169センチ)、甲斐拓也(ソフトバンク、170センチ)、森友哉(西武、170センチ)、東克樹(DeNA、170センチ)と低身長ながら活躍している選手は多くいる。1軍での活躍機会が与えられない選手も多いなか、低身長を乗り越えてプロに指名される選手は結果を残していると言えそうだ。

 低身長を覆すほどの「光るもの」があるということなのだろう。今年のドラフトでも近本光司(大阪ガス→阪神1位、170センチ)、山野辺翔(三菱自動車岡崎→西武3位、170センチ)福田俊(星槎道都大→日本ハム7位、170センチ)、羽月隆太郎(神村学園高→広島7位、167センチ)と4選手が170センチ以下だ。

 果たして彼らは低身長の先輩たちと同じように1軍で活躍することができるだろうか。プロ入り後の飛躍に期待したい。

日本ハムは高卒ドラ1の時点ですでに成功?


 流行語大賞にもノミネートされた「金足農旋風」の立役者である吉田輝星(金足農→日本ハム1位)。すでに2軍施設などを見学しており、少しずつプロ野球選手としての実感が湧いてきたはずだ。その吉田は「日本ハムの高卒ドラフト1位指名」を受けたわけだが、同じ境遇で入団した先輩たちの多くは成功している。

 2001年から2017年までで分離ドラフト含み、日本ハムは11人の高校生を1位で指名。そのなかからダルビッシュ有(現カブス)、大谷翔平(現エンゼルス)と2人のメジャーリーガーが誕生した。

 2005年から2007年の分離ドラフトでは陽仲寿(岱鋼、現巨人陽)、吉川光夫(現巨人)、中田翔と全員が主力クラスに成長した。また、昨年のドラフト1位である清宮幸太郎も1年目に7本塁打を放つ活躍を見せ、スター街道に乗りつつある。

 かねてから日本ハムは補強ポイントにこだわらず「その年の1番の選手」を指名すると宣言している。その言葉どおり、高卒であろうとも「その年に1番」と見込まれたならば成功するケースが多いのだ。

 吉田も高卒で結果を出した先輩たちに続くことができるか。注目したい。

■2001年以降の日本ハムの高卒ドラフト1位

2002年:尾崎匡哉(報徳学園高)※引退
2004年:ダルビッシュ有(東北高、現カブス)
2005年:陽仲寿(福岡第一高、現巨人、陽岱鋼に改名)
2006年:吉川光夫(広陵高、現巨人)
2007年:中田翔(大阪桐蔭高)
2009年:中村勝(春日部共栄高)
2012年:大谷翔平(花巻東高、現エンゼルス)
2013年:渡邉諒(東海大甲府高)
2016年:堀瑞輝(広島新庄高)
2017年:清宮幸太郎(早稲田実)
2018年:吉田輝星(金足農高)

(※2005年から2007年は分離ドラフト)

文=勝田聡(かつた・さとし)

記事タグ
この記事が気に入ったら
お願いします
本誌情報
雑誌最新刊 野球太郎No.32 2019ドラフト直前大特集号 好評発売中
おすすめ特集
2019ドラフト指名選手一覧
2019ドラフト特集
野球太郎ストーリーズ
野球の楽しみ方が変わる!雑誌「野球太郎」の情報サイト
週刊野球太郎会員の方はコチラ
ドコモ・ソフトバンク
ご利用の方
KDDI・auスマートパス
ご利用の方