高井俊(投手・育成1位/BCリーグ・新潟アルビレックス)
34試合:0勝3敗6セーブ/防御率5.11/投球回37/37奪三振
山川和大(投手・育成3位/ベースボールファーストリーグ・兵庫ブルーサンダーズ)
13試合:4勝0敗/防御率0.54/投球回50/71奪三振
※最優秀防御率、最多奪三振
松澤裕介(外野手・育成8位/四国IL・香川オリーブガイナーズ)
65試合:打率.253(237打数60安打)/2本塁打/17打点/2盗塁
笠井崇正(投手・育成1位/BCリーグ・信濃グランセローズ)
35試合:3勝1敗1セーブ/防御率2.43/投球回37/36奪三振
福永春吾(投手・6位/四国IL・徳島インディゴソックス=写真)
15試合:6勝6敗/防御率1.38/投球回97.2/81奪三振
※最多奪三振、防御率2位
大村孟(捕手・育成1位/BCリーグ・石川ミリオンスターズ)
67試合:打率.286(234打数67安打)/2本塁打/33打点/0盗塁
木下雄介(投手・育成1位/四国IL・徳島インディゴソックス)
28試合:1勝2敗3セーブ/防御率3.45/投球回44.1/34奪三振
安江嘉純(投手・育成1位/BCリーグ・石川ミリオンスターズ)
22試合:16勝1敗/防御率1.79/投球回146/131奪三振
※最多勝、奪三振王、防御率2位
向谷拓巳(内野手・育成3位/ベースボールファーストリーグ・兵庫ブルーサンダーズ)
36試合:打率.373(161打数60安打)/1本塁打/32打点/37盗塁
※BFL首位打者、打点2位、盗塁王
坂本一将(内野手・育成4位/BCリーグ・石川ミリオンスターズ)
71試合:打率.305(305打数93安打)/0本塁打/29打点/19盗塁
全体で10名が指名された独立リーガー。ただひとり、本指名を獲得したのは徳島インディゴソックス(以下、徳島)のエース・福永春吾(阪神6位)だ。高校卒業後、現ベースボールファーストリーグ(以下、BFL)の06BULLSに加入。昨年から四国IL・徳島に活躍の場を移し、昨季は最多奪三振を獲得。今季も2年連続の最多奪三振に輝いた。
最速151キロのストレートが武器の本格派。22歳の若さと独立リーグで培った経験の両輪で虎のエースに名乗りを上げたい。
2014年に発足したBFLから史上初のNPB入り選手が誕生した。2009年から2013年まで活動していた関西独立リーグからは深江真登(元・オリックス)、福泉敬大(元・巨人)の2人がNPB入りを果たしているが、BFLからは初の指名となる。
栄えある第1号となったのは、兵庫ブルーサンダーズの2選手。山川和大(巨人育成3位)と向谷拓巳(楽天育成3位)だ。
兵庫ブルーサンダーズといえば、芦屋学園高、芦屋大と提携し、芦屋学園高は高野連に加盟せず、プロ出身者が指導するなど、前衛的かつ挑戦的なシステムで話題となった。
山川は芦屋学園高に所属していたが、当時は軟式野球部。芦屋大入学後、硬式に転向し、兵庫ブルーサンダーズのエースに登り詰めた異色の経歴だ。大学4年生となり、ドラフト解禁となった。
一方、向谷は1997年生まれの19歳。こちらは大和広陵高を経て、兵庫ブルーサンダーズに加入したが、芦屋大には在学していないため、早期の指名が可能となった。
さまざまな道、可能性を秘めた2人のNPB入り。道を切り拓くパイオニアとなるのか。野球界の注目が集まる。
今季抜群の成績を残しているのが、BCリーグ・石川ミリオンスターズの安江嘉純(ロッテ育成1位)だ。背中の後ろから綺麗な円を描く独特のテークバックで最速151キロのストレートを投げ込み、多彩な変化球も評価が高い。今季、16勝で後期MVP(投手部門)に輝いた旬の独立リーガーだ。
そのほか各球団が掘り起こした逸材たちにもキャンプから注目したい。パ・リーグの首位打者を獲得した角中勝也も、プロ入りした2006年の四国ILでの成績は打率.253だった。成績だけでは判断できない潜在能力を見出された結果が、今に現れている。
不屈の魂を持ち、野球愛に満ちた独立リーガーたち。この中から未来のスターが出現するかも知れない。
文=落合初春(おちあい・もとはる)