「どうやって打てるのか、メヒアさんに話を聞きたい」
昨季トリプルスリーを達成したソフトバンク・柳田悠岐でさえ話を聞きたいと思うほど、圧倒的な打撃を見せる助っ人。それが西武のメヒアだ。
来日3年目を迎えた背番号99は開幕戦でいきなりサヨナラ打を放つと、4月終了時点で早くも2ケタアーチを突破。徐々に粗さが目立ち始めているのは気になるところだが、24本塁打はリーグトップ(6月28日現在)。パワーが有り余る故か、6月27日の日本ハム戦では2球連続でバットを折る“離れ業”も。
一昨年に史上初のシーズン途中加入で本塁打王に輝いたメヒアは、2度目のタイトル獲得に向けてこれからも打ちまくる。
投手陣では、2年目のバスケスが中継ぎでまずまずの活躍。ただ、バンヘッケン、C.C.リー、ポーリーノといった新加入組は、目立つことなくここまできている。チーム全体としては「まずまずです」が妥当だろう。
ジョーンズ、マギー以来、大物助っ人を毎年のように連れてくるのが楽天の特徴。今年はメジャー通算162本塁打の実績を誇るゴームズがソレだった。しかし、そのゴームズはもういない。成績不振もあったが、それ以上に家庭の事情や環境面での不安を抱えていたことを示唆。自慢の長打力をほとんど発揮することなく、契約解除となった。
新加入のアマダ―はNPB史上最重量となる135キロの巨漢打者。打ちまくれば人気が出たと思われるが、開幕前に左手首のケガで離脱。5月末に1軍デビューを果たすも、今度は左手甲のケガを負い、わずか4試合で登録抹消となってしまった。
そんななかで、来日2年目のウィーラーは主軸として奮闘。開幕から4番に座り、チームで唯一の2ケタ本塁打を記録。「ポテトヘッド」と呼ばれる愛くるしいルックスと「イクワヨー」の決めゼリフで、チームに欠かせない助っ人になっている。
パ・リーグ最下位に沈むオリックス。春季キャンプ時から「4番は助っ人」と、外国人打者を打線の軸に据えることを決めていたが、ことごとく期待外れに終わってしまっていることは、現在の低迷と無関係ではないだろう。
開幕4番に据えられたモレルはそのスプレーヒッティングから「マートン(元阪神)の再来」と称されていたが、打率2割台前半と思いのほか振るわず。モレルとともに来日したボグセビックは、糸井嘉男以上ともいわれる身体能力を発揮できていない。加入2年目のブランコ、緊急補強のクラークも自慢の長打力を見せてくれる日はやってくるのか……。
共倒れ感のある助っ人陣の中で、ディクソンは先発ローテーションの一角を占めている。来日1年目から8勝、9勝、9勝とあと一歩で2ケタ勝利を逃しており、今季もここまで5勝と微妙なラインだ。例年に比べ制球難な一面が顔をのぞかせているが、チームにとっては貴重なスターター。苦手な夏場をなんとか乗り切って、少しでもチームを浮上させてほしい。
文=加賀一輝(かが・いっき)