第4週に行なわれた、亜細亜大と駒澤大の首位攻防戦。
1回戦、亜細亜大は、今秋のドラフト上位候補である右腕・山崎康晃(4年・帝京高)を先発に立てるも、不調で5回に一挙4点を奪われ逆転を許した。しかし、駒澤大の絶対エース・今永昇太(3年・北筑高)を相手に、序盤から球数を投げさせる作戦が功を奏し、中盤の6回に今永の左足ふくらはぎがつるくらい体力を削った。8回まで148球を投げさせると、9回には投手交代。代わった駒澤大・2番手の片山雄貴(3年・福工大城東高)を攻め、最後は北村祥治(3年・星稜高)のタイムリーで勝ち越し、亜細亜大が5-4の逆転勝ち。
2回戦では北村のスクイズで6回に亜細亜大が勝ち越すと、8回には遠藤雅洋(3年・聖光学院高)の3ランでダメ押しし、6-1で快勝。亜細亜大が勝負強さを見せ、駒澤大を一蹴した。
4週を終え、ここまで勝ち点を失っていないのは、戦後史上初の6連覇を目指す亜細亜大のみと、「今季も亜細亜か」という空気が漂ってきた。
だがここで私は、 次戦の第6週(5月13日からの予定)で 亜細亜大と対する拓殖大に期待したい。
昨年、春季および秋季リーグ合わせ19勝4敗という「戦国東都」の中では突出した成績を残した亜細亜大だが、春秋ともに苦しんだのが、前季3位と戦う「第6週」の試合。
春季では駒澤大に1勝2敗と敗れて勝ち点を落として連覇に黄信号が灯り、秋季では國學院大に大苦戦。全3試合すべてが2点差以内という息詰まる展開の中、なんとか3回戦で勝ち点を奪い5連覇を決めたのだった。
その第6週で亜細亜大と対する拓殖大は、昨年の4年生3人で組んでいたクリーンアップがごっそり抜けた。そのため今季はオープン戦から貧打が続き、開幕週で駒澤大から1勝は挙げたものの、2カード連続で勝ち点を落としていた。しかし先週(第4週)の中央大戦でついに打線が爆発。
1回戦で9安打5得点を奪うと、2回戦では13安打9得点を奪い快勝。名将・内田俊雄監督に育てられた投手陣も佃勇典(4年・広島商高)と尾松義生(3年・明徳義塾高)を中心に粘り強い投球を続けている。
拓殖大が上り調子、そして粘り強い戦いができている点に加え、捕手の杉原賢吾(2年・明徳義塾高)が頼もしい。