高校野球の最前線をお伝えする本企画。先週はどんなニュースがあったのかチェックしていきたい。
10月13日、秋季北海道大会決勝が行われ、白樺学園が札幌日大を12対8で下し、優勝を決めた。センバツでの北海道の枠は例年「1」。基本的に秋季大会の優勝校がセンバツに選出されており、白樺学園が甲子園切符をほぼ手中に収めたといえる。
注目はエースで主軸の片山楽生。中学時代は音更町立共栄中で全日本少年軟式野球大会4強の経験を持つ。最速142キロ、打っては4番と順調に成長しており、10月10日の準々決勝では東海大札幌を相手に完封勝利を挙げた。調子に波があるタイプだが、明治神宮大会、センバツまでにどんな成長を見せるのか楽しみだ。
10月13日、秋季大阪府大会決勝が大阪シティ信金スタジアムで行われた。カードはご存知、大阪桐蔭対履正社。両校ともに近畿大会出場が決まっているが、どんな状況であれ、絶対に負けられないライバル関係。試合間隔が開いていたこともあり、大阪桐蔭は藤江星河、履正社は岩崎峻典の両エースが先発した。
試合展開も熱かった。5回表、大阪桐蔭の4番・仲三河優太が3ランを放り込むと、履正社の4番・関本勇輔も9回裏に同点3ラン。6対6で延長にもつれ込んだ。
10回表に大阪桐蔭が履正社のミスにつけ込み、9対6で勝利を収めたが、両校の2強体制をあらためて印象づける「大阪秋の陣」だった。
10月3日、プロ志望届の提出が締め切られた。最終盤には佐々木朗希(大船渡)、鈴木寛人(霞ヶ浦)ら、上位候補がプロ志望届を提出している。
しかし、今回の締切はNPBドラフトが対象。独立リーグなどのプロリーグに挑戦する場合も高校生・大学生はプロ志望届の提出が必要で、その場合は、NPBドラフト対象外のプロ志望届を出す。
正真正銘の「隠し玉」を探すマニアにとっては、NPBドラフト対象外のプロ志望届も見どころ。水口大地(西武)や山本雅士(元中日)のように、このルートでNPBへの道を切り拓いた選手もいる。
今年も11月頃から独立リーグのトライアウトが続々と始まる。NPBドラフト対象外のプロ志望選手にも注目したい。
文=落合初春(おちあい・もとはる)