甲子園の余韻が残るなか、早くも秋季大会が始まった。来春のセンバツに向けた「高校野球 秋の陣」は幕を開けている。新チームの出来や高校野球界の重大ニュースなどをレポートしていきたい。
今年のドラフトは10月17日。8月22日にプロ志望届提出のウィンドウは開いており、続々とドラフト候補が名を連ね始めた。高校侍ジャパン組も大会が終わり次第、進路を表明することだろう。
今夏の甲子園覇者・履正社は、9月7日に秋季大阪大会初戦を迎える。初戦の相手は八尾北。大阪の秋は4ブロックに分かれるが、履正社の入ったDブロックには東大阪大柏原、大商大高、東海大大阪仰星、近大泉州などの難敵が揃っている。
甲子園で大ブレイクを果たした新エース・岩崎峻典がどんな投球を見せるのか。また打線も池田凜、小深田大地などの主力が残っており、戦力は充実している。大阪の覇権を握れるか、履正社の秋に注目したい。
8月7日、千葉県の強豪・拓大紅陵の新監督に和田孝志氏が就任した。和田監督は拓大紅陵のOBで東洋大を経て、1993年から2002年にかけて投手としてロッテでプレー。近年は拓大紅陵の投手コーチを務めていた。
今年1月には元監督の小枝守氏が肝細胞癌で亡くなったが、和田監督は小枝監督の教え子であり、継承者。かつての勢いを取り戻せるか。
あらためて、甲子園以外の“夏”もおさらいしておきたい。
高校軟式野球の頂点を決める全国高等学校軟式野球選手権大会は、中京学院大中京が史上2校目の3連覇。エース左腕・水渉夢が準々決勝で鹿児島実を相手にノーヒットノーランを達成するなど快投を連発し、王座を守り抜いた。
全国高等学校女子硬式野球選手権大会では作新学院が初制覇。8月後半、新チームでのユース大会では福井工大福井が初優勝を遂げている。女子高校野球はチーム数が飛躍的に増えており、戦力も分散してきた印象だ。
文=落合初春(おちあい・もとはる)