日本プロ野球の長い歴史の中で、過去にわずか8人しか達成者がいなかった“トリプルスリー(打率3割、30本塁打、30盗塁)”。そこに新しく2人の選手が加わりました!
その1人は、先週掲載したソフトバンクの柳田悠岐外野手で、もう1人はヤクルトの山田哲人内野手です。
10月4日の試合をもって、今シーズンの全試合を終えました。その成績は打率.329、38本塁打、34盗塁。
昨シーズン、日本人の右打者において歴代最多となる193安打を記録し、さらに6カ月連続先頭打者本塁打を放つなど、恐怖の1番打者として、大きなインパクトを残しました。
今季はさらに飛躍。29本塁打にとどまった昨季の壁を超え、38本塁打は12球団トップの数字です。昨季の15盗塁から倍以上の34盗塁を記録し、なんと史上初の本塁打王と盗塁王同時獲得を成し遂げようとしています(10月7日に広島対阪神の試合が残っているので、まだ正式に決まっていない)。
さらに打率は、チームメイトの川端慎吾選手(打率.336)に次ぐ2位。打点は100の大台に乗せて、こちらもチームメイトの畠山和洋選手(105打点)に次ぐ2位とトリプルスリーだけではなく三冠王もあと一歩にまで迫っていました。
ちなみに、トリプルスリー&100打点は1950年に達成した別当薫選手(当時毎日)、岩本義行選手(当時松竹)以来となる65年ぶり史上3人目だそうです。もし、10月5日の楽天対ソフトバンクで柳田選手が1打点を記録すると、こちらもトリプルスリー&100打点となります。ケガのため、出場機会はあるかわかりませんが、65年前と同じく、両リーグから1人ずつトリプルスリーだけでなく、100打点も記録してしまう、大記録達成となるか、楽しみです。
“四冠王”には届きませんでしたが、長打力を身につけ、走守への意識も高まり、大活躍した山田選手の話に戻しましょう。今回のイラストでは、真っ芯でとらえ、ラインドライブがかかった打球を見る目線、フォロースルーを描きました。リーグ優勝チームとして相手を迎え撃つクライマックスシリーズでも、シーズン同様にオールラウンドで活躍するカッコいい山田選手が見られるのでしょうか?