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《シーズン序盤・記録編》サファテ(ソフトバンク)が江夏豊を抜き去り、藤川球児超え!?

4月2日のロッテ戦で外国人最多セーブを記録したソフトバンク・サファテ

 週刊野球太郎では『何かが潜むとき…… シーズン序盤のプロ野球を忘れるな!』を連載。ついペナントレースの先々に目がいきがちだが、開幕からの約1カ月には見過ごせない何かが潜んでいるはず。そこで、シーズン序盤に起こった出来事を忘れないように記しておく。

 最終回となる今回は開幕序盤では達成した記録を紹介しよう。

セ・パのベテランが大台の出場数を達成


 4月7日、メットライフドームでのソフトバンク戦で、栗山巧(西武)がNPB史上187人目となる通算1500試合出場を達成した。

 2001年のドラフト4巡目で育英高から入団した栗山は、今季で西武一筋16年目。打撃タイトルは、2008年の最多安打(167本)だけだが、2008年、2010年、2011年にベストナイン、2010年にはゴールデン・グラブ賞を受賞している。

 5月21日のソフトバンク戦では、9回裏に、ここまで18試合連続無失点と好調の岩嵜翔からプロ初となるサヨナラ弾をバックスクリーン右に放り込んだ。9月には34歳になるが、まだまだ老け込んではいられない。

 また、巨人の阿部慎之助は、5月20日のDeNA戦(横浜スタジアム)で通算2000試合出場を達成した。こちらは史上50人目の記録となる。

 2000年のドラフト1位(逆指名)で中央大から入団。1年目の開幕スタメンに捕手として名を連ね、いきなり5打数2安打4打点と華々しいデビューを飾った。その後も、守備では扇の要、打撃では中軸を務め、チームに貢献し続けてきた。近年は、一塁手としての出場が多く、2000安打という大記録まで残り50本を切っている。

永遠の野球少年が区切りの安打数に到達


 開幕後に古巣・ソフトバンクに電撃復帰した川崎宗則。4月28日に1軍登録されると、コンスタントにヒットを重ね、5月11日のオリックス戦(ヤフオク!ドーム)の3回にこの日2本目となる中前打を放ち、日米通算1500安打に到達した。

 1999年のドラフト4位で鹿児島工高からダイエーに入団した川崎は、4年目の2003年に1軍に定着し、以降はホークスの不動のショートとして活躍した。2012年からはメジャーリーグでプレー、5年間で150安打を放っている。

 渡米前の1343安打、メジャーリーグでの150安打、今季5月11日の2本目までの7安打でトータル1500安打となるのだが、もし、日本でプレーし続けていたらどうだったかは、ファンなら気になるところだ。

 海を渡る前にソフトバンクでレギュラーとしてプレーしていた2003年から2011年までの年間安打数を平均すると約146本。それを2012年以降もプラスしていけば、2015年終了時点で1927安打。2016年の交流戦が終わったあたりで2000本に到達していた計算になる。

 もちろん、これはあくまで机上の論理だ。なにより、出場機会に恵まれなかったメジャー5年間での150安打の重さは、日本でのそれと単純比較はできないだろう。

 川崎が1軍に合流前のソフトバンクは、いまひとつ波に乗りきれず12勝11敗という成績だったのに対し、合流後は15勝7敗。持ち前の明るさでベンチを盛り上げる川崎には、数字に表れない存在感、影響力がある。


沢村賞投手が現役最多タイの完封記録


 金子千尋(オリックス)が、4月14日のソフトバンク戦で2安打完封の快投を披露。今季2勝目を挙げた。完封勝ちは昨年4月以来、通算では21回目で、杉内俊哉(巨人)に並ぶ現役最多タイ記録となった。

 故障の影響もあったとはいえ、ここ2年はいずれも7勝どまり。2014年に16勝5敗で沢村賞をはじめ、最多勝、最優秀防御率、MVPなどタイトルをごっそり獲得した金子の実力からすれば、まったく物足りないシーズンだった。今季で13年目、33歳という年齢もあり、一部では衰えも指摘されていたほど。

 しかし、3、4月で前述の完封勝利を含む4勝を挙げ月間MVPに選出されるなど、完全復活。チームは5月に入って大不振に苦しんでいるだけに、この先も金子にかかる期待は大きい。


ソフトバンクの絶対守護神が外国人最多セーブ


 4月2日のロッテ戦で、サファテ(ソフトバンク)が2点リードの9回に登板し、三者連続三振と快投。通算178セーブを記録し、クルーン(元巨人ほか)の持つ外国人の最多セーブ記録を更新した。

 その後も、チームの好調さもあってさらにセーブを量産しているサファテ。今季15セーブ、通算190セーブと数字を伸ばしていて、日本人選手も含めた歴代セーブランキングは7位まで上昇している。

 6位の江夏豊(元広島ほか、193セーブ)はもう完全に射程圏だが、5位の藤川球児(阪神、223セーブ)を抜くには、今季、49セーブが必要。それを年内に達成するようなら、年間セーブの日本記録(岩瀬仁樹、藤川球児の46セーブ)も同時に樹立することになるが果たして!?

(成績は5月25日現在)


文=藤山剣(ふじやま・けん)

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