各地で続々と幕を開ける夏の高校野球。今年も甲子園行きの切符を賭け、熱戦が繰り広げられる。
特に地方大会では、“ライバル”同士の戦いも見所。今回は地区の覇権を賭けた“絶対に負けられない戦い”を紹介しよう。
大阪の“2強”といえば大阪桐蔭と履正社。大阪は学校数が多いが、両校はほとんどの大会で上位まで勝ち上がるため、毎年のように秋春夏のどこかで顔を合わせる。今年は記念大会で北大阪と南大阪に分かれるが、両校とも北大阪に割り当てられた。昨夏は準決勝で大阪桐蔭が8対4で勝利。履正社のリベンジなるか。
全国一の好カードといっても過言ではないのは、高知を代表する両校の対戦。ここ10年で6回もの夏の決勝対決があり、そのすべてが1点差の激戦(明徳義塾の5勝1敗)。2012年の決勝では高知の4番・法兼駿(現パナソニック)に対して、明徳義塾が「4番封じ」を敢行。6打席で5四球、延長12回には2死一塁からランナーを進めてまで法兼を敬遠しランナーを得点圏に進めるリスクを冒してまで、勝利をもぎ取った。
西東京の両雄といえば、早稲田実と日大三。清宮幸太郎(現日本ハム)が在学時(2015〜2017年)は公式戦では早稲田実が3勝無敗。2014年と合わせて公式戦4連勝中だったが、この春の東京都大会準決勝では日大三が意地を見せ、2013年春以来の公式戦勝利。このカードは連勝・連敗が多く、日大三に流れがきたと見る。
この2校も青森で火花を散らす2強。近年は八戸学院光星が3連勝中だったが、春の青森県大会準々決勝では青森山田が8対1で勝利し、連敗ストップ。この夏の対戦が楽しみだ。しかし、青森は弘前学院聖愛や弘前東など、第三局の動きも活発。目が離せない。
その他にも各地にライバル校は盛りだくさん。今年も高校野球が熱い!
文=落合初春(おちあい・もとはる)