★タイシンガー・ブランドン大河(たいしんがー・ぶらんどんたいが/石川高)
投げては最速147キロ、打っては1年の秋から4番を務めるなど、沖縄を代表する高校球児として名を馳せるタイシンガー。
元々はサッカーをやっていたが、アメリカ人の父としていたキャッチボールの思い出が忘れられずに野球に転向。グングン成長し、プロが注目するまでに至った。
ちなみに「タイシンガー」から、元ヤクルトの「グライシンガー」を連想したのは筆者だけではないだろう。
★バンゴーゼム・ゲレック・高(ばんごーぜむ・げれっく・たかし/帝京長岡高)
躍動感ある投球フォームから放たれるストレート、場外ホームランをかっ飛ばすパワーが魅力のバンゴーゼム。
アメリカ人を父に持つハーフで185センチ87キロと体格にも恵まれている。春季県大会の組み合わせが決まったときは、新潟版のスポーツ新聞に1人だけ写真入りで大きく取り上げられた。
なかなか珍しい左投げ右打ちの投手でもある。
★川崎ライアン(かわさき・らいあん/西尾東高)
川崎も前述の2人と同様に父がアメリカ人のハーフ。
181センチ65キロとやや細身だが、中学時代に陸上のリレーで全国大会準優勝するなど折り紙つきの身体能力を持つ。
また投手として最速140キロを繰り出す肩は外野守備にも生かされており、外野からの返球は「ライアンビーム」と言われているそう。
カタカナ名は日本人同士の子どもに付けることもあるが、多くの場合はハーフの子どもである。
今回紹介した3人はすべてお父さんがアメリカ人だったが、ダルビッシュ有やオコエ瑠偉のように中東系やアフリカ系の血を持つ選手も増えてくるだろう。
次はどんな国の血が流れた選手が野球界を沸かせてくれるのか。ハーフの選手の活躍に野球界の未来を重ねたくなる。
文=森田真悟(もりた・しんご)