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変わったのはユニフォームだけじゃない! 専修大が開幕4連勝

★専修大が中大、亜大連続撃破で34季ぶりの4連勝

 4月7日に開幕した東都大学1部リーグは第2週を終え、単独首位に立っているのが開幕4連勝の専修大。今季から伝統のユニフォームを新調し、メジャーリーグのアスレチックス風の出で立ちになった。しかし、変わったことはそれだけではない。

 直近2回の1部復帰は、ともに翌シーズンに2部降格の憂き目に遭っていたが、今季は早くも2週で「入替戦回避ライン」とされる勝ち点2を獲得。プロ野球界では同大OBの黒田博樹フィーバーが起きているが、「戦国東都」でも専修大が旋風を巻き起こしそうだ。

 打線の前評判は開幕前から高かったが、それ以上に光るのが4試合5失点の投手陣だ。

 今春の専修大投手陣は、2年間エースを張ってきた左腕・池田駿(ヤマハ)と、その池田の不調を補うように台頭し、1部昇格に貢献した右腕・角田皆斗(富士重工業)がそろって卒業。

 だが、中央大との開幕戦でここ2年不振に喘いでいた大野亨輔(4年・星稜高)が復活の12回完封勝利(スコアは1−0でサヨナラ勝利)を挙げると、2回戦では堀田竜也(2年・常葉学園菊川高)から大学日本代表候補のサブマリン右腕・高橋礼(2年・専大松戸高)のリレーで中央大打線をわずか1失点に抑えた(6−1)。

 翌週の亜細亜大戦では、1回戦で大野の後を継いだ高橋が最終回に追いつかれてしまったものの、その裏に両膝合わせての靭帯断裂が計3度という苦労人・森澤翼(4年・前橋商高)の安打でサヨナラ勝ち(4−3)。2回戦では堀田があわや東都初勝利を初完封で飾るか、という好投をみせると、最後は高橋が前日の汚名返上となる好リリーフで逃げ切り(2−1)、1998年春以来34季ぶりの4連勝を飾った。

▲亜細亜大の最後の打者を打ち取りガッツポーズを見せる専修大・高橋礼

 齋藤正直監督は「軌道修正しなければいけない部分もあるし、一戦必勝の気持ちは変わりません」と気を引き締めるが、専修大ベンチはポジティブなムードに満ちあふれ、それが大きな自信とともに各選手が躍動している印象だ。

★國學院大・山崎にニュースター誕生の予感

 また開幕2週目から登場し、2連勝を飾った國學院大も楽しみな存在。実績の少ない投手陣にやや不安を残すも、2試合20安打10得点を奪った打線には繋がりがあり、主将でドラフト候補でもある遊撃手の柴田竜拓(4年・岡山理大付高)を中心に、野手陣が攻守に渡って投手陣を盛り立てている印象を受ける。

 また、拓殖大との2回戦では、攻守で類稀なセンスを持つ山崎剛(2年・日章学園高)がサヨナラ打を放つなどニュースター誕生の予感も大きく漂っている。

▲攻守に渡り高い野球センスを発揮している國學院大・山崎剛

 今週から東都大学リーグは第3週に突入。上で挙げた2校が優勝争いを繰り広げるのか? はたまた駒澤大や亜細亜大といった名門が巻き返すのか?

 今春の「戦国東都」からも目が離せそうにない。


■プロフィール
写真・文=高木遊(たかぎ・ゆう)/1988年、東京都出身。幼い頃よりスポーツ観戦に勤しみ、東洋大学社会学部卒業後、スポーツライターとして活動を開始。大学野球を中心にアマチュア野球、ラグビー、ボクシングなどを取材している。高木遊の『熱闘通信(http://www.plus-blog.sportsnavi.com/buaka/)』随時更新中。twitterアカウントは@ you_the_ballad (https://twitter.com/you_the_ballad)

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