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プロ野球前半戦総括!予想外の出遅れ・オリックスと快進撃・DeNAの足跡を振り返る

交流戦も終わり、そろそろ折り返し地点に差しかかろうとしているプロ野球のペナントレース。

 ここまで、開幕前には上位候補に名前が挙がった割には低迷しているチームもあれば、下馬評は決して高くなかったのに健闘しているチームもある。

 前者の代表格はオリックスだろう。昨年、僅差でリーグ2位に終わった悔しさから、球団は大型補強を断行。ところが、その新戦力も含めて開幕当初から故障者が続出。リズムに乗れないまま時間だけが過ぎ、ついには森脇浩司監督が現場を離れる、という事態にまで発展した。

 ただ、金子千尋、佐藤達也、中島裕之、ブランコら投打の軸となるべき選手たちが戦列に復帰し、戦力は整いつつある。6月11日〜19日には5連勝を記録。後半戦、パ・リーグの台風の目となる可能性は十分だろう。

 逆に、グリエルの契約解除から始まり、大方の予想を覆す春先からの快進撃、そして、そこから一気の急降下まで含めて、前半のプロ野球を盛り上げたのDeNAだ。

 5月16日には、今季最大の貯金11を記録し首位を堅持。三嶋一輝、井納翔一、山口俊といった20代の充実期にある投手だけでなく、久保康友、三浦大輔らベテラン勢も試合を作り、チームに貢献。さらに、新クローザーの山?康晃を筆頭に、田中健二朗や国吉佑樹らブルペン陣も若手が奮闘し、ゲームを締めた。

 打線も、筒香嘉智とロペスを中心に、梶谷隆幸、荒波翔、石川雄洋、バルディリスらがしっかりと盛り立てていた。

 しかし、そんな歯車が狂ったのが交流戦中盤。6月3日、ソフトバンクに敗れて以降、西武、楽天、日本ハム、広島と、引き分け1つを挟んで12連敗。あっという間に貯金をすべて吐き出してしまい、借金生活へ突入した。

 原因はいくつか考えられるが、攻撃陣に関して言えば、5月末から6月頭にかけて筒香とロペスがケガによりスタメンから数試合外れるといった事態が発生。

▲ケガで欠場した際に、チームがガタついたことで、改めて筒香の存在の大きさを感じた。

 さらに、無双状態だった山?も、6月9日の楽天戦で延長12回裏、ペーニャにサヨナラ本塁打を浴びた。ここまで19セーブを挙げていたルーキークローザーのプロ初被弾だった。

 この投打に関する2つのトピックが、急ブレーキのきっかけになった。年齢的にも、近年、上位争いをしていない意味でも「若さ」が出て、持ち直すまでかなりの時間がかかってしまった。

 ただ、ここ数年、開幕直後から水面下に沈んだまま浮上することなくシーズンを終えていたDeNAからすれば、むしろ上々の前半戦という見方もできる。

 そんな悲喜こもごもの両チームだが、Aクラスということならオリックスにもまだまだ可能性は残されているし、空前の大混戦となっている今季のセ・リーグの状況なら、DeNAのAクラス入りだけではなく、優勝のチャンスも大いにある。

 ここからの両チームの戦いぶりに注目したい。

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