プロ野球2016 ココが変わってどうなった?【選手編】
昨オフも様々な選手が背番号を変更した。
「期待」だったり、「気持ちの一新」だったり、それぞれの選手によって込められるものは違うだろう。しかしファンとしては、結果につながっているかどうか、気になるところ。
そこで気になる背番号変更選手の動向をチェックしてみたいと思う。
背番号と聞いて、まず気になるのは日本ハム。西川遥輝、近藤健介、大野奨太、杉谷拳士といった主要メンバーが軒並み変わったのだが、今のところ影響はあったのだろうか?
まず打率ベースで見ると、先人のプレッシャーか、悪影響が出ているように見えるのが正直なところ。ただ西川が盗塁王争いで首位に立っており、近藤が.341の出塁率を記録するなど、ピンポイントで好成績は残している。
1ケタ背番号というのは、チームのレギュラークラスもしくは期待の選手がつけるケースが多い。
そのため「4」をつけていた西武の鬼崎裕司は、昨オフに背番号に見合った成績を残せなかったことで「何番でもいいから変えてください」と嘆願。するとなぜか、近年では8年間、和田一浩がつけていた「5」が回ってきた。
鬼崎のメイン守備位置である遊撃手は、西武の現在の泣きのポジションであることから、球団も再考しつつも期待を表現したと思われる。
開幕スタメンこそ外崎修汰に譲り、守備要員からのスタートとなったが、与えられた機会をものにすると7試合目で先発出場。ヒット、四球、犠打とシーンごとにきっちりと結果を出してチームの勝利に貢献した。
まだ安泰とはいかないものの、正遊撃手の最右翼であることは間違いない。「心機一転」の効果が早くも出ている模様。
今季からDeNAの背番号「6」を背負うことになった白崎浩之。昨シーズン、自己最多の6本塁打とチーム最多の22犠打という結果を残したことから、かつて多村仁志(現中日)がつけていた番号を渡された。球団の期待が透けて見えるようである。
その思いに応えるようにオープン戦で打率.347をマーク。すると当然のように開幕スタメンをつかみ、見事に今季初安打も放った。
しかし、それ以降は四死球で出塁するものの快音は聞かれず、1割8分付近をウロウロしたことから下位打線まで下げられる始末。
さすがに全員が全員とはいかないものの、しっかりと結果を出せている選手も見受けられる。
「最初が肝心」という言葉があるだけに、結果を出せた選手は乗っていけそうだ。とはいえ「終わりよければ全てよし」という言葉もあるので、スタートダッシュでつまずいた選手も再度の奮起を期待したい。
やはり背番号を変えたからには、前任者のイメージを塗り替える活躍を見たい!
文=森田真悟(もりた・しんご)