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【高校野球最前線】明治神宮大会は札幌大谷が初出場初優勝。21世紀枠は? 早稲田大には逸材が集った

文=森田真悟

【高校野球最前線】明治神宮大会は札幌大谷が初出場初優勝。21世紀枠は? 早稲田大には逸材が集った
 センバツに向けた秋季大会やドラフト候補の動向を追ってきた週刊野球太郎の「高校野球最前線」。今回は各地区の秋季大会チャンピオンが集った明治神宮大会の結果、センバツの21世紀枠出場校の予想、プロ志望届を提出しなかった注目球児の進路などをレポートする。

神宮でも“大谷”が躍動


 11月13日に行われた明治神宮大会決勝。新怪物・奥川恭伸を擁する星稜(石川)と初出場初優勝を目指す札幌大谷(北海道)の一戦は、2対1の接戦で札幌大谷に軍配が上がった。

 初戦、準決勝で完投した奥川を温存し、1年の荻原吟哉にマウンドを託した星稜。期待に応えるように荻原は6回を3安打無失点に抑えてみせたが、7回1死から3安打を集中され、2点を奪われて逆転されてしまう。

 星稜はその後、奥川を登板させるも相手に傾いた流れを呼び戻せず敗れた。

 北海道勢の明治神宮大会優勝は2005年、田中将大(ヤンキース)がいた駒大苫小牧までさかのぼる。また、メジャーリーグつながりで言うと、エンゼルスで新人王を獲得した「大谷(翔平)」に続けと、北の「大谷」も存在感を見せつけた形だ。

(※札幌大谷の写真は北海道大会優勝時のもの)

21世紀枠の切符は誰の手に


 来年の1月25日に発表されるセンバツ出場校。「21世紀枠」の推薦校が発表され、なかには意外なOBの名がある学校も含まれている。筆者の独断で選出されそうな高校をチェックしていきたい。

■古川(宮城)
文武両道の進学校。2時間程度という平日の練習時間ながら、東北大会でベスト4まで勝ち上がった。

■佐倉(千葉)
ミスタープロ野球・長嶋茂雄(巨人終身名誉監督)の母校だが、意外にも春夏甲子園出場なし。初出場なるか。

■西尾東(愛知)
秋季愛知大会4位で東海大会出場は逃したが、敗れた3位決定戦では20対23という死闘を繰り広げた。OBに平成の鉄腕・岩瀬仁紀(元中日)がいる。

 ここ2大会、21世紀枠は勝ちに恵まれていないが、西尾東などは全国の強豪相手にも執念を見せてくれそう。2カ月後にどんな選考が行われるのか楽しみだ。

ドリームチームの再来


 空前の大豊作ぶりが話題となった今年のドラフト会議。多くの高校球児がプロ野球の門をくぐることになったが、大学進学や社会人野球に入部する進路を選んだ有望選手もいる。

 早稲田大が発表したスポーツ科学部のアスリート選抜入試の合格者を見てみると、甲子園で春夏連覇を達成し、侍ジャパンU-18代表に選ばれた大阪桐蔭の主将・中川卓也(大阪桐蔭)を筆頭に、代表チームで中川とチームメートだった蛭間拓哉(浦和学院)、仙台育英のエース・田中流星などが名を連ねている。

 早稲田大と言えばかつて青木宣親(ヤクルト)、鳥谷敬(阪神)、比嘉寿光(元広島)、由田慎太郎(元オリックス)が一同に介していた時代があったが、中川らの入部は当時を彷彿とさせる。久しぶりの黄金時代到来なるか。

強い気持ちで正解へと向かう


 高卒でプロに進むのがよいのか、それとも大学や社会人でもう一度鍛え直すのがいいのか。球児の進路選びというのは永遠の難問である。

 筆者の個人的な考えだが、プロ球団のスカウトが認める力があるのならプロに進んでほしいと思う。しかし、選手自身のメンタルの問題なども関わってくることなので、一概には何が正解とは言い切れないところがある。

 とはいえ、ひとつだけ言えるのは、どの道を選んでも決断を「正解にする」気持ちを念頭に置いてほしいということ。進路選択が正しかったのか迷うこともあるかもしれないが、時間は巻き戻せない。それならば前を向いて、自分自身を正しい道へと導いてほしい。

文=森田真悟(もりた・しんご)

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