まず10本以上の勝利本塁打を打っている選手の「ホームランを打った全試合数に対する勝率ベスト5」を発表。
1位 鈴木誠也(広島) 勝率1.000(12勝0敗)
1位 丸佳浩(広島) 勝率1.000(11勝0敗)
1位 柳田悠岐(ソフトバンク) 勝率1.000(11勝0敗)
4位 ブラッド・エルドレッド(広島) 勝率.846(11勝2敗)
5位 松田宣浩(ソフトバンク) 勝率.842(16勝3敗)
セパともに首位のチームが見事に上位独占。勝率はチーム事情によるところが大きいとはいえ、正直ここまで極端だとは思わなかった。
またそれぞれのチームで主に6番を務める鈴木と松田がランクインしているのも興味深い。「クリーンナップの後を受ける打者がしっかり打てば打線に厚みが増す」というお手本のよう。強いわけである。
ちなみに6位は「内川聖一(ソフトバンク) 勝率.833(10勝1敗1分)」だった。
内川以降は以下のような順位になっている。
7位 村田修一(巨人) 勝率.833(10勝2敗)
8位 T-岡田(オリックス) 勝率.769(10勝3敗)
9位 ホセ・ロペス(横浜) 勝率.733(11勝3敗1分)
10位 ウラディミール・バレンティン(ヤクルト) 勝率.705(12勝5敗)
ここで注目したいのは、村田、ロペス、バレンティンがホームランを打ったときの勝率。坂本勇人、筒香嘉智、山田哲人というそれぞれのチームの顔がホームランを打ったときよりも高い勝率をはじき出しているのだ。
混戦模様のセ・リーグのクライマックス争いから抜け出すカギは、彼らが握っているもかも知れない。
1本で最低でも1点は取れるホームラン。しかしソフトバンクと広島が上位に名を連ねている結果を見て、単発ではなく畳み掛けるようにつながることが大事なのだと、あらためて感じた。
「そりゃそうだ」と思うかもしれないが、当たり前のことを当たり前にやるのは大変なこと。それだけに当たり前のことができているこの2チームこそ、首位にふさわしいのだろう。
※各選手の本塁打数は7月25日までのデータ。
文=森田真悟(もりた・しんご)