2年ぶりの甲子園出場を決めた後輩たちに「僕のお小遣いから桃でも差し入れをしようかな」と語った花巻東OBの菊池雄星(西武)。
悲願の初出場を決めた後輩たちに「OBとしても地元民としても大変うれしく思います。差し入れはこれから考えます」と、語った専大松戸OBの上沢直之(日本ハム)。
甲子園出場という晴れ舞台は、野球部OBにとっても存在感を示す絶好の機会。しかも、プロ野球に進んだ“レジェンドOB”ともなれば、「あの人は一体何を?」と周囲の期待が大きくなっても仕方がない。そこで、過去の事例からプロ野球選手の「差し入れ伝説」を振り返ってみよう。
上述したように、桃の差し入れを検討しているという菊池雄星。同じ花巻東OBの大谷翔平(日本ハム)はどんな差し入れをするのか? 2年前の甲子園出場時には部員123人分のドーナツを差し入れしたことが話題となった。
これに触発されたのか対抗しようとしたのか、藤浪晋太郎(阪神)は今夏、大阪大会に挑む母校・大阪桐蔭野球部にジュース100本とドーナツ約300個を差し入れ。結果、初戦で激突した履正社との優勝候補決戦には勝利したが、その後、準々決勝で力尽きてしまった。ドーナツパワーが足りなかったのだろうか?
2013年、母校・横浜が甲子園に出場したときの松坂大輔(ソフトバンク)の差し入れがすごかった。トラック1台分ものスポーツ飲料と栄養補助食品を差し入れ、横浜ナインを驚かせた。段ボールにして50個。怪物はやはりやることが桁違い! と話題になった。
松坂の「トラック1台分」以上に規格外の差し入れをしたのが新庄剛志(元阪神ほか)だ。2004年夏、母校・西日本短大付が甲子園に出場すると、「バス丸ごと1台」という前代未聞の差し入れを行った。金額にして500万円相当。甲子園に挑む後輩たちを驚かせるため、宿舎にマイクロバスのキーをかたどった大型レリーフと目録を届けるサプライズ演出もまた新庄らしい差し入れエピソードだった。
一般的には野球道具や飲み物が多いという差し入れ。今大会もOBたちからさまざまな差し入れが届き、球児たちを励ましているに違いない。