高校野球のホットな情報をお伝えする連載企画『高校野球最前線』。今回はドラ1候補・奥川恭伸(星稜)の最新情報からピックアップしたい。
今春のセンバツでも最速151キロを記録し、“特注”の実力を見せた奥川恭伸(星稜)。リフレッシュ期間を経て、北信越大会で久々の公式戦登板を果たした。
結果から言うとキレキレの状態だ。1回戦の砺波工戦でいきなり150キロを記録。スライダー、フォーク、スローカーブの変化球も冴え、どの球でもストライクを取れる状態。6回無失点と完璧に抑え込んだ。
中2日の決勝では敦賀気比を相手にまたもや150キロを記録。9回1失点の完投勝利を挙げ、しかも8回1死からは5者連続三振を奪い、スタミナもまったく問題ない。夏がさらに楽しみになってきた。
福島県で怒涛の夏12連覇中を誇る聖光学院。しかし、この夏は試練の戦いになりそうだ。まずは春の県北支部決勝戦で福島商に1対6で敗れると、県大会2回戦でも東日本国際大昌平に2対6で敗戦。県内の公式戦連勝が49で途絶えたばかりか、東北大会行きの切符を逃してしまった。
同じく福島の学法石川には長年、仙台育英を率いた佐々木順一朗監督が就任。日大東北なども地力があり、波乱含みの夏になりそうだ。
中学軟式BIG4の一角だった笹倉世凪(仙台育英)が絶好調だ。最速147キロを誇るサウスポーで、練習試合では佐々木朗希(大船渡)との先発対決も果たしたスーパールーキーだ。
東北大会2回戦、秋田中央との一戦では先発マウンドを任されると、3回を無失点に抑え、さらにバットでも2安打4打点の大活躍。“スーパー1年生左腕”一番乗りだ。
文=落合初春(おちあい・もとはる)