まずこの8シーズンで西武が見届けた優勝を書き連ねてみる。
2016年9月28日:日本ハム(西武プリンスドーム)
2015年9月17日:ソフトバンク(ヤフオクドーム)
2013年9月26日:楽天(西武ドーム)
2011年10月1日:ソフトバンク(西武ドーム)
2009年10月6日:日本ハム(札幌ドーム)
昨年までは2年に1度のペースで対戦相手の優勝を見届けていたのだが、今年そのペースがさらに早まったことで、8年で5回、胴上げを見せつけられることに。
この5回の共通点は、すべて対戦相手に勝たれての優勝というところ。しかもホームで3回も決められているので、ファンも巻き添えを食っている。
またこの8シーズンで、西武以外に他球団の胴上げを見せつけられたチームはオリックスと楽天が1回ずつなので、これでは「優勝見届けチーム」と言われても仕方がない。
(※2012年は優勝チームが試合のない日に優勝したため、「優勝見届けチーム」はなし。詳しくは次章)
過去8シーズンのうち、西武が優勝を見届けたのが5シーズン。残りの3シーズンはどうなっていたのだろう。
さすがに関係していないと思いたかったが、そうは問屋がおろさなかった。そのうちの2シーズンが、またすごいことになっていたのである。
まずは2010年9月26日。マジック1のソフトバンクが楽天に負けたため優勝はお預け……と思いきや、2位の西武が負けたことで一転して優勝決定。
続いては2012年10月2日。マジック1の日本ハムは試合がなかったが、ここでも2位の西武が負けたことで優勝決定。試合のない日の優勝という、パ・リーグで24年ぶりとなる珍事を引き起こした。
首位のマジックが1ともなると、優勝は時間の問題。しかし、いずれも西武の負けが絡んでいるのは、ファンとしては理解に苦しむ……。胴上げをさせる力ともいうべきか。ここまでくると残念を通り越して、もう呆れるしかない。
これらをすべて踏まえると、8シーズンのうち7シーズンの優勝に絡んだことになる。
黄金時代の仕返しをされているのだろうか……。なんだかもう呪われているとしか思えない。
西武は優勝が「宿命」ではあるが、こんな絡み方はもうゴメン。この呪縛、なんとかして辻発彦新監督に打ち破ってもらいたい。もちろん西武自身が優勝するという方法で、だ。
文=森田真悟(もりた・しんご)