週刊野球太郎
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◆第一回/連載開始のご挨拶

 みなさん、初めまして。ライターの高橋安幸と申します。
 僕のライターとしての仕事は野球が中心で、なかでも、昔のプロ野球選手にインタビューすることを軸にしています。これまでに50人近い方々に会いに行って、今も雑誌に記事を書いています。

 昔の、というくくりは漠然としすぎなので少し詳しく説明しますと、いちばん大昔は今から78年前の1934年、日本にプロ野球が誕生したときに選手だった方。

 逆に新しいところでは、巨人が1965年から日本シリーズ9連覇、いわゆるV9を成し遂げた時代に活躍された方が多い。なかには平成元年頃まで現役だった方もいますが、全盛期はやはり昭和の時代。

 いずれにしましても、1965年生まれの僕にとっては、現役時代のプレーを知らない方たちばかりです。観ていたとしても子どもですから、記憶はおぼろげ。

 現役時代を知らなくても、野球好きの自分としては、会いに行って話を聞かずにいられない−−。なぜかといったら、それぞれの方が輝かしい記録を作って、野球界に功績を残しているのはもとより、さまざまな「伝説」があるからです。

 たとえば、ボールが止まって見えた、誰も見たことがない魔球を投げた、ショートの頭を超えた打球がそのままスタンドに入った、その打球は160メートル以上飛んだ−−等々。

 「伝説」は本で読んだり、テレビで見たり、あるいは人づてに聞いて、いつの間にか頭にすり込まれているものもあります。その「伝説」に興味を持って、その野球人について詳しく知りたくなるわけですが、ならば、実際に会いに行って話を聞こうと。

 そこで、雑誌に書いた記事をまとめて単行本にしたときには、そのまま直球で「伝説のプロ野球選手に会いに行く」というタイトルにしました。単行本は第二弾まで出ていまして、今年の11月後半には<増補改訂版>となって、文庫が刊行される予定です。




 さて、当コーナーのタイトルは「伝説のプロ野球選手に会うということ」です。これはもちろん本のタイトルに由来するのですが、僕は、昔の選手にインタビューすることは、野球の歴史を掘り起こすことだと思っています。掘り起こせたものはなるべく加工しないで、野球人の実像、発声そのままに伝えたいと考えたので、通常のインタビュー記事とは少々違ったものになっています。

 次回からは、その少々違ったものを明らかにしつつ、昔の野球選手に会うとはどういうことなのか、徐々に述べていきたいと思います。

文=高橋安幸(たかはし・やすゆき)1965(昭和40)年生まれ、新潟県出身。日本大学芸術学部卒業。雑誌編集者を経て、野球をメインに仕事するフリーライター。98年より昭和時代の名選手インタビューを続け、これまでに50名近い偉人たちと面会、記事を執筆してきた。今年11月下旬には、増補改訂版『伝説のプロ野球選手に会いに行く 球界黎明期編』が刊行される予定(廣済堂文庫)。ツイッターで取材後記などを発信中。アカウント @yasuyuki_taka

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