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ぎっくり腰やインフルエンザ……。 今季の“ヤ戦病院”収容状況を調べてみた!


 毎年のように、ケガ人や病人が出てしまう東京ヤクルトスワローズ。

 “ヤ戦病院”と揶揄されてしまうほど、その状況は深刻だ。キャンプが始まった2月から開幕直後まで、その“ヤ戦病院”の収容状況を調べてみた。

ヤ戦病院第1号患者は畠山和洋


 キャンプイン間もない2月4日、主砲・畠山和洋が腰痛で今季第1号患者としてヤ戦病院に運び込まれた。

 症状はぎっくり腰で、手術するような故障ではなかった。開幕スタメンは間に合ったものの、その後も再度腰痛を訴えて4月15日に登録抹消。収容期間が短くなるのを願うばかりだ。

 投手陣では、昨シーズン歓喜の輪に入れなかった石山泰稚。キャンプ終盤に右ヒジの異常を訴え、滑膜炎と診断された。先発、中継ぎ、抑えの三刀流が可能な石山の離脱は大きな痛手。4月末現在、復帰のメドはまだ立っていない。


襲いかかるインフルエンザの猛威!


 3月上旬には、川端慎吾がインフルエンザで離脱。侍ジャパンも辞退する結果となった。

 さらにはブルペンにもウイルスが蔓延。外国人リリーバートリオの1人、ルイス・ペレスもインフルエンザで離脱。直後には徳山武陽も、同じ症状で登録抹消。一部報道では、開幕カード2戦で救援失敗した秋吉亮にもインフル疑惑が浮上。

「ヤクルトブルペンにインフルエンザが蔓延しているのでは?」と思ったファンも多いだろう。


“春は大引”の矢先…


 昨年の春先は、その打率が身長より低いどころか、携帯電話の090と競っていた大引啓次が、開幕4試合で打率5割と大暴れ。

 かつてプロ野球季語となっていた“春は大引 ”の復活か? と思われた矢先に、腰の違和感で登録抹消。昨季は大引の抹消とともに9連敗したヤクルトに、嫌なムードが立ち込めた。

 また今季は開幕から出場できると期待の大きかったウラディミール・バレンティンも、序盤戦から脇腹の肉離れを発症。“ヤ戦病院”のお世話になってしまった。

 幸い長引くことはなく、開幕3カード目からスタメンに復帰。1日も早く規定打席に到達してほしいところだ。

遠征中や試合中でもお構いなし!


 今季初の地方遠征となった4月5日からの広島戦でも患者は増えた。

 今浪隆博が発熱でベンチから外れ、翌6日には先発予定のカイル・デイビーズが背中に痛みを訴えて緊急帰京。キャンプ、ホームタウン、地方と場所を選ばず“ヤ戦病院”の収容者は増える一方だ。

 さらに試合中にも不幸は襲う。4月19日の阪神戦で死球を受けた谷内亮太は左尺骨骨折で一発アウト。大引不在の間に打率5割をマークしていた矢先の出来事だった。

 4月21日には終盤の代走、守備固めで存在感を発揮していた上田剛史も死球で右足小指剥離骨折となり一発KO。なぜ、ヤクルトの選手たちばかり不幸が襲うのだろうか……。

 ネガティブな話題が続いてしまったが、ヤクルトにはケガと無縁の選手がいることを忘れてはいけない。ミスタースワローズの後継者・山田哲人はレギュラーになった2014年以降、大きなケガをしておらず、今季も絶好調。昨年の活躍がフロックではないところをみせている。

 一流の先にある「超一流」の成績を残すには、ケガをしないことが大前提。「無事之名馬」を地でいくイチロー(ヤンキース)が良い例だ。試合中の防ぐことができないケガはともかく、選手はもちろん、スタッフ一同で体調管理に努めて欲しいと、切に願う。


文=勝田 聡(かつた さとし)
松坂世代のひとつ上にあたりサッカーの黄金世代となる1979年生まれ東京育ち。プロ野球、MLB、女子プロ野球、独立リーグと幅広く野球を観戦。 様々な野球を年間約50試合現地観戦し写真を撮影する。プロ野球12球団のファンクラブ全てに入会してみたり、発売されている選手名鑑を全て購入してみたりと幅広く活動中。

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