プロ野球2016 ココが変わってどうなった?【コネタ編】
高山俊(阪神)、茂木栄五郎(楽天)、吉田正尚(オリックス)、etc.……例年以上にルーキーの活躍が目覚ましい今季のプロ野球。新しい血が入ることでチームもリーグも活性化するのは間違いないだけに、更なる活躍を期待するばかりだ。
もっとも、「ルーキー」は選手ばかりではない。プロ野球中継においても、昨季引退したばかりの「ルーキー解説者」が早速デビューを果たしている。その中でも、今季の「黄金ルーキー」といえるのが、山本昌(元中日)と高橋尚成(元巨人ほか)の2人だろう。両解説者の強みと注目ポイントについて、彼らを起用した張本人、つまり放送局担当者に取材を敢行した(以下、敬称略)。
3月29日のDeNA対巨人で解説者デビューを果たしたのが、今季からTBSラジオの解説を務める高橋尚成だ。昨季までDeNAでプレー。そして巨人OBということもあって、これほど高橋尚成に相応しいカードはないだろう。
3月30日のDeNA対巨人で解説者デビューを果たしたのが、今季からニッポン放送の解説を務める山本昌だ。
「ラジオの解説は、投球間の10秒〜15秒で要点をコンパクトにまとめる力が求められます。最初はしゃべりすぎたり、意識しすぎてしゃべれなくなったりするものなんですが、山本昌さんは要点を的確にまとめてしゃべっていました。とても解説デビュー戦とは思えませんでしたね」
回答してくれたのはニッポン放送「ショウアップナイター」の齋藤夏樹チーフディレクター。実はショウアップナイターは今年が50周年のメモリアルイヤー。その目玉として50歳までプレーした“レジェンド”が新解説者として加わったわけだ。
デビュー戦からしっかり結果を残した「黄金ルーキー」、高橋尚成と山本昌。そんな二人の今後の出演予定についても聞いてみた。
高橋尚成は4月21日(木)17:50〜の「エキサイトベースボール・阪神対ヤクルト」(@倉敷マスカットスタジアム)に登場。田淵幸一とのダブル解説を務めるという。
また、この日の番組は「質問ナイター」と題し、リスナーからの質問に解説陣が中継のなかで、回答する企画が用意されている。事前に番組メール(eb@tbs.co.jp)宛に質問を応募するか、試合中でもメール、またはTwitterでハッシュタグ(#ekibe)をつけてつぶやけば、その試合中でのプレー内容についてもリアルタイムで応じてくれるというから、是非とも活用したいところ。
一方の山本昌。直近では今週4月14日(木)の「ショウアップナイター・ヤクルト×巨人戦」(@神宮18時〜)に出演。以降、4月24日(日)の巨人対DeNA(@東京ドーム14時〜)、5月1日(日)のヤクルト対巨人(@神宮18時〜)、5月17日(火)の巨人対DeNA(@山形18時〜)と出番が目白押しだ。
また、5月1日の中継前(14時〜15時)には「J:COM Presents ニッポン放送『ショウアップナイター』プロ野球スペシャルトークショー」にも出演。シーズン序盤の総括、交流戦の見どころ・聴きどころを語るという。イベント当日の10時から、会場であるJ:COM Wonder Studio(東京スカイツリータウン内)にて整理券が配られるので、ゴールデンウイークの予定に組み込んでみてはどうだろうか。
そもそもの「枠」が少なく、選手以上に競争が激しいともいわれる「解説者」という仕事。来季はまた、新たな「ルーキー解説者」が登場することになるだけに、リスナーからの評判や現場からの信頼といった「結果」を残さなければ決して安泰ではない。ある意味、現役時代よりもシビアな世界に実を置く「解説者の生き様」に耳を傾けるのも、プロ野球ファンの務めといえるのではないだろうか。
文=オグマナオト(おぐま・なおと)