しばらく前に話題となったキラキラネーム。一見では読めない名前は驚くばかりだが、そこまでとはいかなくとも高校球児の名前も読み方は難しくなっている。
「週刊野球太郎」では、今夏注目の高校生選手のなかから、難読の名前を持つ選手の読み方や、名前の由来を探っていく。
■小林珠維(投手、東海大札幌/北海道)
読み方:こばやし・じゅい
U-18侍ジャパン候補に挙がる小林珠維。「珠玉」など立派なものを指すときに使われる「珠」には、「つなぐ」の意味もある「維」。これからもチームメイトと一丸となって勝利を目指してほしい。
■佐々木朗希(投手・大船渡・岩手)
読み方:ささき・ろうき
163キロのストレートをマークして、さらにスターダムを駆け上がった佐々木。「朗」には「かげがなくてあきらか」という意味があり、まさに高校野球界を照らす太陽にふさわしい名前となっている。
■米山魁乙(投手、昌平/埼玉)
読み方:よねやま・かいと
甲子園初出場を狙う昌平のエース・米山魁乙。「魁」は「頭領」や「他者に先んじること」という意味を持つ。常にチームの先頭に立って、試合を作れる投手へと成長を!
■吉鶴翔瑛(投手、木更津総合/千葉)
読み方:よしつる・しょうえい
好投手が揃う木更津総合の2年生左腕・吉鶴翔瑛。王様の「王」に英雄の「英」を組み合わせた「瑛」が名前に使われている。ちなみに「英」には「輝く」という意味もあり、「翔」と名前とともに甲子園で輝きたい。なお、ソフトバンク・吉鶴憲治バッテリーコーチの息子だ。
■奥川恭伸(投手、星稜/石川)
読み方:おくがわ・やすのぶ
ドラフト上位候補として話題を集める名門・星稜のエース・奥川恭伸の名前には、「人に対して礼儀正しく謹む」という意味の「恭」が使われている。ナインからも慕われる謙虚で明るい姿勢で能力が“伸び”をもたらしたことは疑いようがなく、まさに名は体を表す。
■渕上竜椰(投手、早鞆/山口)
読み方:ふちがみ・りゅうや
2年生世代でトップクラスのポテンシャルを秘める渕上竜椰。「椰」に入っている「耶」には「意見や意思をきちんと人に伝える」という意味がある。自分の気持ちをしっかりとボールに込めれば、怖いものなどなにもない!
■上杉綸聖(投手、三本松/香川)
読み方:うえすぎ・りんせい
春前に発症した右肩・右ヒジ痛が心配される好投手・上杉綸聖。「司る」「治める」などの意味を持つ「綸」という文字が与えられた男の子はすくすくと成長すると言われる。その由来通り、夏へ向けて回復を願う。
■白川恵翔(投手、池田/徳島)
読み方:しらかわ・けいしょう
179センチ78キロという“恵”まれた体格から140キロのストレートを連発し、池田の大先輩・水野雄仁2世(元巨人)の呼び声が高い白川恵翔。身体のキレを出すために減量するなど常に努力を怠らない。甲子園でも先輩同様の快投を見せたい。
■中村敢晴(遊撃手・筑陽学園/福岡)
なかむら・かんせい
センバツベスト8に進出した筑陽学園の2年生遊撃手・中村敢晴の「敢」には、「遠慮しない」「押し切って」といった意味がある。投手に遠慮などせず打ちまくり、高校ナンバーワンの遊撃手を目指す。
■宮城大弥(投手、興南/沖縄)
読み方:みやぎ・ひろや
球の威力と奪三振力で今夏のスターになりそうな気配が漂う興南のエース・宮城大弥に与えられた「弥」には、「いよいよ」「ますます」や、そこから一歩進んで「発展する」といった意味が込められている。「大」の字と相まって、夏の甲子園でどこまでの進化を見せてくれるか。
文=森田真悟(もりた・しんご)