★中山晶量(なかやま・てるかず/鳴門高)
「晶量」と書いて「てるかず」。結構な難読かと思いきやググると普通に出てくることから、のっけから筆者の学のなさが浮き彫りに……。
この漢字の組み合わせは画数がものすごくいいよう(12画と12画)で、ある子どもの名づけサイトでは「大吉」とされていた。これからも大吉な野球人生を歩んでほしいものである。
★龍野瞳依(たつの・とうい/佐賀商業高)
ググると「瞳衣」という漢字は、女の子の名前としての使われているケースが多く見受けられる。しかし最近の名前は性別がボーダーレスになっている感があるので、むしろ進んでいる名前とも思える。
それに「瞳」と「依」の意味を調べていくと、前者が「目」、後者が「根拠にする」と出てくるので、「自分の目で見たものを信じる」というふうにも受け取れる。
「自分自身を信じてほしい」。そんな人間になってほしいという両親の願いが垣間見られる名前だ。
★石原彪(いしはら・つよし/京都翔英高)
それほど難読ではないが、あまり使われることのない漢字ということでラインナップ。音読みは「ひょう」(ハイスピードで走る猛獣)であることから、男の子の名前としてはバッチリなのかもしれない。
ちなみに「彪」の文字だけでググると、上位に三国志で有名な曹操の息子である「曹彪」がヒットする。歴史的に見てもいい文字であることは間違いない。
2回に渡って高校球児の名前を紹介して、あらためていろいろな名づけ方があるのだと感じた。
名前は一生つき合っていくものだし、「名は体を表す」ということわざもあるので、一朝一夕には名づけられない。それだけに調べていくと、両親が腐心して考えたのだというのが伝わってくる。
そして次回はこの特集の最終回になるが、ダルビッシュ有を皮切りに増えている「カタカナ名選手」を紹介する予定。乞うご期待!
文=森田真悟(もりた・しんご)