週刊野球太郎
中学、高校、プロ・・・すべての野球ファンのための情報サイト

交流戦目前! 昨季は天国から地獄へ落ちたDeNAは、過去の悪夢を振り払うことができるのか?


 昨年のDeNAは首位で前半戦を折り返すも、シーズン終わってみれば最下位で終了という、前代未聞のジェットコースターのようなシーズンだったことは記憶に新しいところ。

 絶好調だった中畑DeNA(写真は昨年の中畑清監督)に、最初に訪れた試練は、セ・パ交流戦だった。近年、DeNAファンの間で「交流戦」という言葉を聞いて、良い思い出があるファンはいなだろう。

昨年のDeNAに何があったのか?


 2015年、DeNAの交流戦成績は3勝14敗1引分け。歴代最低勝率.176で、文句なしの最下位。防御率も最下位の4.73。被本塁打はセ・リーグ他5球団の被本塁打平均 14.8に対して26本。早い話が投壊である。本塁打を中心に、打たれに打たれた。誤算だったのは久保康友で、最終的にこの年の交流戦被本塁打数のトップという不名誉な記録をマークした。

 またチームとしては、暴投の数も群を抜いていた。この年の交流戦において三嶋一輝、国吉佑樹、平田真悟の3投手ともに、各3暴投を記録。18戦行われた交流戦では、極めて多い暴投数だ。

 敗戦した14戦中、逆転負けが7つ。またビジターでの勝利は1勝しかなく、不慣れな敵地での敗戦が目立っている(とはいえホームでも勝利は2勝のみ)。ポジティブな点を見つけるのが難しい。


これまでの交流戦黒歴史


 最悪だった昨季を特例と思いたいが、DeNA交流戦不調の歴史は長い。直近5年間で、2014年の5位を除くと、2008年から2013年までは10位以上の記録はない。

 なぜここまで、DeNAはパ・リーグ球団に弱いのか。火力に勝るパ・リーグ打線を封じ込めることができる投手陣を確立できなかったことが最大の原因といえるが、打線も過去5年、すべてのシーズンにおいて、平均得点数を下回っており、決して投手陣だけのせいにできる結果は残っていない。

そして今年の交流戦に勝機はあるのか?


 交流戦を控えた5月22日、DeNAは定位置といわれて久しいセ・リーグ最下位を脱出。チーム状態はすこぶる良い。ルーキーの今永昇太、頭角を現した石田健太などの若手投手陣を中心に、12球団トップの防御率を誇る投手陣が確立されつつある。本来はもっと力を出せるパワフルな主軸打線が、まだ大人しい印象も受ける。

 長年の課題を払拭し、あとは打線の復調で2016年の交流戦で貯金を作ることができれば、後半戦巻き返しからのCS(クライマックスシリーズ)出場も見えてくるのではないだろうか。


文=元井靖行(もとい・やすゆき)

記事タグ
この記事が気に入ったら
お願いします
本誌情報
雑誌最新刊 野球太郎No.32 2019ドラフト直前大特集号 好評発売中
おすすめ特集
2019ドラフト指名選手一覧
2019ドラフト特集
野球太郎ストーリーズ
野球の楽しみ方が変わる!雑誌「野球太郎」の情報サイト
週刊野球太郎会員の方はコチラ
ドコモ・ソフトバンク
ご利用の方
KDDI・auスマートパス
ご利用の方