まずは女子プロ野球の基本から。ルールや球場の規格は男子のそれとまったく同じ。硬式球を使用し、バットは金属バットが使用可能。7イニング制で行われる。
チームは兵庫ディオーネ(以下、兵庫)、京都フローラ(以下、京都)、埼玉アストライア(以下、埼玉)の3チームがあり、さらに育成チームとしてレイアがある。リーグ戦のヴィクトリアシリーズは兵庫、京都、埼玉の3チームで争われ、トーナメント戦のティアラカップには4チームが参加する。
ストレートの平均球速はおよそ110キロ、速くても120キロ後半。打撃はフェンスオーバーのホームランはさすがに少ないものの、今季は例年より多く出ている。選手のレベルは年々上がっており、試合を観戦すると、思ったよりいいプレーが多いことに驚くはずだ。
兵庫ディオーネ対埼玉アストライアの一戦を楽しむために、まず、オリックスファンにオススメの兵庫ディオーネの注目選手を紹介しよう。
兵庫のエースは里綾実。女子野球ワールドカップでは2大会連続でMVPに輝いた日本のエースだ。今季は6勝の全てが完投勝利で、その内2勝が完封という素晴らしい内容。オリックスでいえば、絶対エース・金子千尋といったところか。
厚ヶ瀬美姫は不動の1番打者。遊撃の守備も一見の価値あり。その守備力は安達了一を連想させる。打撃もチーム最多安打で勝利に貢献している。攻守に見どころの多いプレーヤーだ。
みなみ(高塚みなみ)は、レイアでの2年間の育成期間を経て、兵庫に加入した注目の若手。身長172センチの恵まれた体格を生かしてフルスイングするスラッガーだ。今季はすでに2本のオーバーフェンスホームランを放っている。オリックスでいえば吉田正尚といったところか。
続いて、埼玉アストライアのオススメ選手は川端友紀。川端慎吾(ヤクルト)の妹だ。これまでにリーグで3度の首位打者を獲得。2013年には打率、打点、出塁率の三冠に輝いた。今季はプロ初本塁打を含む、2本塁打を放っている。
加藤優は「美人過ぎる女子プロ野球選手」としてブレイク。話題が先行していた感があったが、今季はしっかり実力を発揮している。大のオリックスファン、いわゆる「オリ姫」でもある加藤は、憧れの選手として駿太を挙げている。昨年、初対面を果たし、駿太から守備や打撃のアドバイスをされた。
京セラドームでの女子プロ野球の試合は、4月に続いて今季2度目となる。前回の試合では、プロ野球で使用している球場でプレーができて、選手たちも喜んでいたようだ。
今回は、プロ野球の試合後に開催されるので、観戦者も多く見込まれるだろう。この期に、プロ野球ファンの方も、女子プロ野球に注目してはいかがだろうか。