≪金曜日≫
ソフトバンクの追撃をかわし、好調を維持する楽天。先発陣の5枚目が課題だが、釜田佳直らがのらりくらりと勝ち越し。戦力面で弱点といえるところはほぼない。
ただし、なぜか金曜日に弱く、3勝9敗と大きく負け越し。プレミアムじゃないフライデーが続いている。
≪復帰したばかりの先発陣≫
層の厚い戦力を生かしてやはり順位を上げてきたソフトバンク。直近では五十嵐亮太が負傷したが、嘉弥真新也らのリリーフ陣が好調で五十嵐の穴埋めはさほど苦労しないだろう。
むしろ不透明感があるのは先発陣。大量離脱のなかから千賀滉大と武田翔太が復帰を果たしたが、まだ本調子ではない様子だ。和田毅もいまだに調整中。先発陣は安泰ではないだろう。
≪夏≫
反撃の狼煙をあげる西武。今季は珍しく投手陣が安定しており、ルーキー・源田壮亮をはじめ、機動力も◎。しかし山場は夏だ。一昨年はオールスターゲームを挟んで13連敗。昨季も7月に7勝16敗と夏に失速する傾向にある。灼熱の本拠地・メットライフドームでパワフルに躍動できるか。
≪先発三本柱≫
春先の好調から急失速したオリックスだが、その原因は金子千尋、ディクソン、西勇輝の不調。5月に6勝19敗と大きく負け越したが、この先発三本柱が突如勝てなくなったことが主因だった。
依然として3人への勝敗依存度がかなり高い状態で、武器にも弱点にもなりうる。
≪中田翔≫
先発陣も昨季とは打って変わってひどい出来だが、巻き返しを期待したいのは、やはり中田翔だろう。ここまで打率.223、11本塁打、47打点。打点は決して少なくないが、得点圏打率.215の数字からも日本ハムファンの物足りなさは伝わる。
ついに4番から3番に打順を移したが、オールスターゲームを経ての変わり身はあるか!?
≪すべて≫
打てず守れず。そもそも戦力がまったく足りていない。
先発ローテーションはそろって防御率4点台を超え、3割打者も皆無。規定打席に到達しているのは鈴木大地のみ。さらには2ケタ本塁打を打っている選手もいない。
恐ろしいのは選手がケガで大量離脱していたわけでもなく、これでほぼフルメンバーということだ。伊東勤監督には同情したくなる。
(成績はすべて7月13日時点)
文=落合初春(おちあい・もとはる)