こどもの日に甲子園球場では子ども向けにスコアボードの文字を「いとい」「ふくどめ」などと、ひらがな表記する楽しげな演出を行った。一方、京セラドーム大阪では5月5日から7日にかけて、大人向けの復刻イベントが開催された。
オリックスが主催したこのイベントの名は「KANSAI CLASSIC 2017」。オリックスが阪急ブレーブスのユニフォームを着て、日本ハムと試合を行ったのだ。
なお、「KANSAI CLASSIC 2017」は4月28日から20日かけてのソフトバンク戦でも開催され、その際はオリックスが近鉄バファローズ、ソフトバンクが南海ホークスのユニフォームを着用。さながら「近鉄対南海」という雰囲気のなかで試合が行われた。
そんななか、ゴールデンウイークの「KANSAI CLASSIC 2017」で浮かない顔だったのが「かつての阪急戦士」の福良淳一オリックス監督だ。現役時代に近鉄と熾烈な戦いを繰り広げた指揮官は、近鉄のユニフォームを着ることが嫌だったようで、試合中はユニフォーム姿を見せず、上着を着て指揮を執った。
復刻イベントとはいえ、かつてのライバル球団のユニフォームを着るのには抵抗があったのだろうか……。
■イベント情報
「KANSAI CLASSIC 2017」
主催球団:オリックス
開催日:終了
場所:京セラドーム大阪
対戦カード:オリックス対ソフトバンク、オリックス対日本ハム
ゴールデンウイーク期間中、9点差をひっくり返す逆転劇を含めて、広島に3連勝。単独首位に躍り出た阪神。金本知憲監督2年目の今シーズンは守備の崩壊が話題になるものの、それ以上に打線が打ちまくっている。その爆発力は往年の「ダイナマイト打線」を彷彿とさせる。
その「ダイナマイト打線」が炸裂していた1948年から1949年、大阪タイガースのユニフォームは全身真っ黒で、「ブラックユニフォーム」として異彩を放った。そのユニフォームが、5月23日から5月25日に行われる巨人戦でよみがえるのだ。
「伝統の一戦 〜THE CLASSIC SERIES〜」と題されたイベントで、阪神の選手は2017年バージョンにリメイクされた「ブラックユニフォーム2017」に身を包み、伝統の一戦に挑む。
また、イベント初日の5月23日には、入場者全員に座席の色に合わせた色のTシャツを配布。アルプス席で、「T」と「H」を組み合わせた阪神のロゴマークを人文字で作る。
「ブラックユニフォーム2017」に身を包んだ猛虎戦士達が「ダイナマイト打線2017」となり伝統の一戦に勝利。優勝へ向けて弾みをつけたいところだ。果たして、2週間後の勝敗、そして順位はどうなる。
■イベント情報
「伝統の一戦〜THE CLASSIC SERIES〜」
主催球団:阪神
開催日:5月23日〜5月25日
場所:阪神甲子園球場
対戦カード:阪神対巨人
昨季、日本一に輝いた日本ハムは、大谷翔平が開幕直後に肉離れを発症。中田翔、マーティンらも戦列を離れるなど、まさかの展開で下位に低迷している。ゴールデンウイークに5連勝と持ち直してきたが、上位までの道のりはまだ遠い。
そんな日本ハムがV時回復のきっかけとばかり、球団創設後、初の日本一となったレジェンドたちに敬意を表した復刻イベント「レジェンドシリーズ2017」を開催する。
1962年、日本ハムの前身球団の東映フライヤーズは日本シリーズで阪神を下し、悲願の日本一を達成。4番に張本勲、エースに「怪童」こと尾崎行雄を擁し、名将・水原茂監督が率いた伝説のチームだ。
「レジェンドシリーズ2017」では、そのときのユニフォームを着用。55年の時を経て、「あのユニフォーム」が復活する。札幌ドーム(6月23日〜25日)、東京ドーム(7月3日、4日)2球場で開催され、それぞれ1日のみではあるが、来場者へのユニフォームの配布も行われる。
このイベントは水原監督に思い入れのある栗山英樹監督が球団に働きかけて実現に至ったという。何としても勝利で飾りたい。
■イベント情報
「レジェンドシリーズ2017」
主催球団:日本ハム
開催日:6月23日〜25日
場所:札幌ドーム
対戦カード:日本ハム対楽天
※6月24日のみ来場者全員にユニフォームプレゼント
日程:7月3日、4日
開催日:東京ドーム
対戦カード:日本ハム対西武
※7月4日のみファンクラブ会員4000名にユニフォームプレゼント
(※各イベントの詳細は球団オフィシャルホームページをご覧ください)
文=勝田 聡(かつた さとし)