今春のセンバツ大会後、高校野球ファン、そしてラガーさんファンの絶大な支持を集めた人気コーナー「ラガーさんの部屋」が夏バージョンで帰って来た! 大会期間中、毎週現地のラガーさんに取材し、ラガーさんが感じたこと、ラガーさんの身に起きたことを赤裸々に紹介していきます。
復活第一回の今日は、ラガーさんが甲子園入りをした6日から、大会3日目(10日)までの様子を聞きました。
春、夏ともに甲子園で行われる高校野球の試合をすべてバックネット裏の同じ席で、さらにラガーシャツと黄色の帽子と目立つ格好で座り続け、球児の勇姿を見守り続けている高校野球ファン。最近は「Number」にも登場するほど! 詳しくはバックナンバーや、雑誌『野球太郎』をお読みください!
Twitterで「#ラガーさん」のハッシュタグが生まれるほど、甲子園に欠かせない「風景」となってきたラガーさん。ラガーさん自身、「自分で言っちゃうといやらしいけど、確かにラガーさん、ちょっと有名になってきたよね」とまんざらでもない様子。では、今夏の人気はいかほどなのか?
「おかげさまで、いろんな方から声をかけられるよ。特に印象深かったのが、有田工の植松幸嗣具監督だね。7日の開会式リハーサルで、ラガーさんもリハーサルしてたんだけど、そこで声をかけられたんだよ。『一緒に写真撮ってください』って。ラガーさんからお願いしたんじゃないんだよ。しかも植松監督、『野球太郎』も読んでくれていて、『ラガーさんの母校(都文京)は甲子園に来れなくて残念でしたね』と言ってくれたんだよ。これはもう、ラガーさん的には有田工をバックアップしなくちゃだよねぇ」
果たして、ラガーさんの応援の甲斐あってか、有田工は初戦で大垣日大を見事に撃破。2回戦へとコマを進めた。ラガーさん神通力、恐るべし。
日本全国を猛暑が襲った10日。高知県四万十市で40.7℃、山梨県甲州市で40.5℃、群馬県館林市で40.1℃と、三カ所もの地域で40℃を超えたことがニュースとなった。だが、このニュースになぜかラガーさんが反論する。
「そんなのラガーさん的にはニュースでも何でもないよ。だって、甲子園は毎日40℃超えてるんだから。ラガーさん、気が向いた時は温度計を持って来て気温をチェックしてるんだけど、開幕日と3日目(10日)は、どっちも43℃になってたよ! そりゃ、熱戦も生まれるよね。ホントに暑いんだから」
甲子園特有の黒土が熱を吸収しやすく、さらにグラウンドに蒔く水分が蒸発して熱気を生むことで、体感温度は外気よりも高くなると言われている。それにしても43℃とは……。
「ラガーさんのいる場所は、ほとんどグラウンドレベルだからね。特に今年は風がいつもの年より弱い気がして、蒸し暑いね。でも、球児も応援団も頑張ってるから、ラガーさんも頑張らないとね」
実はラガーさん、寒さよりも暑さが大の苦手。だからこそ、夏の大会ではラガーシャツを20枚持参して、試合毎に着替え、少しでもいいコンディション維持に努めるという。毎試合ラガーシャツを着替えるのは、ただ目立ちたいからだけではなかったのだ!
大会3日目(10日)、ラガーさんファンのTwitterではこんなつぶやきが多数見受けられた。
「ラガーさん、さすがにおねむ……」「ラガーさん、体調大丈夫?」「ラガーさん起きてー!」etc.
大会序盤にして早くもお疲れモード? このことをラガーさんに尋ねると、ある事件があったことを明かしてくれた。
「昨夜、8号門クラブが野宿してるところに、置き引きが現れたんだよ。仲間の荷物のチャックを開けてる人物がいてさ。大声を出したら去っていったけど、あれにはラガーさんもビックリだね」
まさかの『8号門クラブ置き引き未遂事件』発生。幸い、盗られたモノはなかったそうだが、これではさすがのラガーさんでもおちおち寝られない。
「一睡もできなかった上に暑かったから、結構辛かったね。今までもイタズラされることはあったんだけど、置き引きは初めてだから、気をつけないとね」
暑さにも事件にも負けず、今日もバックネット裏最前列で観戦を続けるラガーさん。序盤戦で気になったチームを聞いてみた。
「それはやっぱり、大阪桐蔭だよ。ラガーさんの観戦史上の中でも、頭ひとつふたつ抜けた強さを感じたね。打線がいいのはもちろん知ってたけど、葛川知哉投手が、センバツに比べても格段にキレが増していたね。アレにはビックリしたよ。もちろん、今大会まだ全チームを見たわけじゃないけど、かなりの優勝候補なんじゃないかな」