7月11日〜28日(横浜スタジアムほか)
吉田&小笠原擁す東海大相模が連覇狙う
ライバル校が強力打撃陣で立ち向かう!
●東海大相模は二枚看板が盤石
昨夏甲子園を経験した東海大相模の吉田凌と小笠原慎之介。常時140キロを超す左右の両輪が、今年の神奈川県をリードする。
吉田の代名詞はタテのスライダーだが、昨秋以降研究されて、各チームとも手を出さなくなってきた。そこで吉田は鋭いカーブを習得。「カーブを見せれば、相手もスライダーを振ってくるようになる」と、春の県大会で新しいスタイルに手応えを感じていた。コースギリギリを狙い過ぎなければ、楽に勝ち試合を作れるだろう。
小笠原は左で140キロが出て、なおかつ制球力があるのが強み。ピンチにも動じることなく懐を攻め、ボールを小さく動かして、打者を打ち取る。スタミナ強化が課題ではあるが、リリーフでの安定感は図抜けている。
田村海人(桐蔭学園)はこの春、横浜を11回途中まで1失点に抑えて株を上げた。これまでは可動域が広いため安定感を欠いていたが、コンスタントにキレのある球を投げられるようになってきた。同じく春に評価を高めたのが山口直也(横浜隼人)。体のバネを生かした投球だけでなく、打撃、走塁にも躍動感がある。外野守備でのイージーミスをなくしたい。
188センチの上背と最速148キロで注目を集めた望月惇史(横浜創学館)は、前評判ほどの投球ができずに春を終えた。フィールディングも含めた修正を図り、最後の夏に挑む。
2年生では高田孝一(平塚学園)と中川颯(桐光学園)が実績十分。高田は昨秋優勝の原動力で、OBの熊谷拓也(法政大)に似た大型右腕。カーブを上手に織り交ぜ、堂々とした投球を見せる。中川は渡辺俊介(元ロッテ)を手本に、アンダーハンドの技を磨いてきた。地面スレスレからシンカーに強弱をつけて、打者を翻弄する。
1年の春から投げている津留崎大成(慶應義塾)はダーツのような投球フォームに改造して、制球力を取り戻した。仲島大雅(法政二)は強気の勝負を好む速球派。齊藤航汰(相洋)は三振が取れるサウスポー。上向幸平(鎌倉学園)は相手の読みを外す投球術に秀でている。