■第1戦
広島 5対0 DeNA
DeNA 000|000|000=0
広島 002|000|21X=5
勝:ジョンソン
敗:モスコーソ
広島は3回裏、3番・丸佳浩、4番・新井貴浩の連続タイムリーで2点を先制。投げてはジョンソンが完封で幸先よく先勝した。
■第2戦
広島 3対0 DeNA
DeNA 000|000|000=0
広島 101|000|01X=3
勝:野村佑輔
敗:三嶋一輝
丸佳浩のタイムリーで先制すると、野村佑輔、今村猛、ジャクソン、中崎翔太の継投で2試合連続無失点に抑えて完勝。アドバンテージの1勝を合わせて早くも日本シリーズ進出に王手をかけた。
■第3戦
DeNA 3対0 広島
DeNA 000|210|000=3
広島 000|000|000=0
勝:井納翔一
敗:黒田博樹
DeNAは伏兵・エリアンの一発で先制。投手5人をつぎ込み意地の1勝を挙げた。
■第4戦
広島 8対7 DeNA
DeNA 022|002|100=7
広島 601|010|00X=8
勝:岡田明丈
敗:今永昇太
広島は初回に新井貴浩、鈴木誠也の連続タイムリー、エルドレッドの3ランで大量6点を先取。しかし、DeNAも梶谷隆幸、ロペスの一発などで猛烈に巻き返し。最後は1点差で広島が逃げ切り、何とか日本シリーズ進出を決めた。勝負の分かれ目はDeNAの4番・筒香嘉智を5打数0安打に抑えきったことだろう。
昨季と今季の広島で大きく違うのは先発陣の経験。黒田博樹が引退し、さらにはジョンソンが本調子ではなく、20代の投手に先発マウンドを任せる試合が多くなる。野村佑輔、岡田明丈らが昨季の経験を生かせるか。薮田和樹がシーズン通りの投球ができるかなど、不安定な要素はまだまだ多い。
ただし、打線の粘り強さや畳みかけは信頼できる。昨季は鈴木誠也がやや苦しんでいたが、周りが補って余りある活躍。特にベテランの新井貴浩やエルドレッドは、気持ちが空回りする投手を的確に捉えることができ、今季もここぞの場面で大きな仕事をやってくれるだろう。
早く優勝が決まったことでリリーフ陣もしっかりリフレッシュできるはず。3位はDeNAと巨人のデッドヒートになっているが、もし、いずれかと対戦することになれば、リリーフ陣は広島にアドバンテージがありそうだ。
ただし、今季もDeNAはあなどれない。広島は9月20日時点で、巨人戦は16勝7敗、阪神戦は14勝9敗1分と大きく勝ち越しているが、DeNA戦は11勝12敗と五分。特にロペスは今季広島戦で打率.351、6本塁打と大爆発しており、筒香嘉智も広島戦で3割を超える打率をマークしている。
広島打線はDeNA投手陣を苦にしてはいないが、願わくば巨人、阪神とファイナルステージを戦いたいところだろう。
文=落合初春(おちあい・もとはる)