新型コロナウイルスの影響により、開催する場合は無観客試合で行われることとなったセンバツ。騒動が大きくならず、無事に3月19日から始まることを祈りつつ、今大会で“プロ特注”の逸材たちを紹介しよう。
甲子園ベスト4が2回。すでに世代トップの右腕として名を馳せている中森俊介だが、昨秋は夏の疲れもあったのか、ややフォームを崩した。それでもセンバツ切符をつかむ底力は見事だが、焦点はどこまで復調しているか、そこからさらに進化しているのか。
悪い時でも試合を作る器用さはあるが、昨年の奥川恭伸(星稜→ヤクルト1位)のような“圧巻の投球”を見せたい。
豪快で力強いスイングで甲子園を沸かせた恐怖のリードオフマン。178センチ78キロだが、打席ではもっと大きく見える。
好選手であることは十分に証明している。このセンバツでどれだけスカウトを驚愕させられるかがカギとなる。
1年から4番・遊撃手を務めた元スーパー1年生。高校通算61本塁打の強打と身体能力が魅力。昨秋より星稜中時代の正ポジションだった捕手に戻り、強肩を披露している。
打撃に加えて、捕手としての能力も示せば、ドラフト上位指名も待ったなし。今春は“捕手・内山”をじっくりと見てみたい。
名門の中軸を担うドッシリ型大砲。180センチ89キロの体から強烈なスイングを繰り出し、ライト方向にもホームランを叩き込む。
柔らかく打球に角度をつける技術も持っているが、ここから期待したいのは、もう一段上の飛距離十分のホームラン。鈍い当たりの凡打をいかにいい当たりに置き換えられるか。この春の大爆発に期待。
中京大中京はエース・高橋宏斗に注目が集まるが、2番手の松島元希も高校野球の舞台でしっかりと目に焼きつけたい。164センチと小柄ながら、最速147キロを計測したこともあり、サウスポーでは世代トップを争う球速の持ち主。
キレと緩急を組み合わせた投球は小柄だからこそ光る。球数制限が実施される今センバツ、勝負の行方を左右するキーマンになりそうだ。
文=落合初春(おちあい・もとはる)