今季の二塁打王、三塁打王は!?プロ野球裏タイトル王者に輝いたのは誰?(セ・リーグ編)
今季のプロ野球も大詰め。ヤクルトとソフトバンクの日本シリーズは連日、熱戦が続いている。
レギュラーシーズンが終わり、今季の選手成績が確定。首位打者、本塁打王などの公式タイトルとともに、二塁打王、三塁打王など裏タイトル争いを制したセ・リーグ戦士を紹介しよう。
セ・リーグ“表”タイトル
≪首位打者≫
川端慎吾(ヤクルト)打率.336
≪本塁打王≫
山田哲人(ヤクルト)38本塁打
≪打点王≫
畠山和洋(ヤクルト)105打点
≪最多安打≫
川端慎吾(ヤクルト)195安打
≪盗塁王≫
山田哲人(ヤクルト)34盗塁
≪最高出塁率≫
山田哲人(ヤクルト)出塁率.416
≪最優秀防御率≫
ジョンソン(広島)防御率1.85
≪最多勝≫
前田健太(広島)15勝
≪最高勝率≫
マイコラス(巨人)勝率.813
≪最多セーブ≫
バーネット(ヤクルト)41セーブ
呉昇桓(阪神)41セーブ
≪最優秀中継ぎ投手≫
福原忍(阪神)39ホールドポイント
≪最多奪三振≫
藤浪晋太郎(阪神)221奪三振
セ・リーグ“裏”タイトル
≪二塁打王≫
山田哲人(ヤクルト)39本
トリプルスリー+100打点を達成した山田が二塁打数でもキングに。昨季に引き続き、2年連続での二塁打王に輝いた。次点は梶谷隆幸(DeNA)で35本。昨季、山田と並んで、39本を放った菊池涼介(広島)は20本で圏外に沈んだ。
≪三塁打王≫
田中広輔(広島)9本
7月の時点で6本を放っていた田中が順調に数字を伸ばして、2年目にして裏タイトル戴冠。二塁打も4位タイの33本を放っており、2年目のジンクスを感じさせない成長を見せた。ちなみに失策数は両リーグトップの22。断トツの失策王でもある。
≪三振王≫
丸佳浩(広島)143三振
三振かホームラン。豪快なスイングで球場を沸かせた敢闘賞=三振王……と言いたいところだが、今季は打撃不振の丸がトップに。昨季は打率.310をマークしたが、今季は.249。追い込まれてからの山がことごとく外れて、“ブンブン丸”と化した。
≪四球王≫
丸佳浩(広島)94四球
三振は増えたものの、昨季100四球を選んだ選球眼は健在。2年連続の四球王に輝いた。次点はミスター選球眼・鳥谷敬(阪神)で89四球。
≪死球王≫
バルディリス(DeNA)12死球
己の体ひとつで果敢に硬球に挑んだ者が得られる死球王。前半戦から頭部死球であわやのシーンもあったバルディリスがトップを独走した。次点は阿部慎之助(巨人)、村田修一(巨人)、デニング(ヤクルト)で8個。特にデニングは227打席でこの結果。死球王争い常連のバルディリスが525打席だったことを考えると、通年で働けば、戴冠も近い!?
≪犠打王≫
菊池涼介(広島)49犠打
昨季、43犠打でリーグ2位だった菊池が初戴冠。次点、片岡治大(巨人)も36犠打と追い上げを見せたが、打撃不振でも持ち前の守備力でスタメンの座を守った菊池に打席数の利があった。昨年トップの大和(阪神)は打撃不振で出場機会減。28犠打で4位に終わった。
≪得点圏首位打者≫
梶谷隆幸(DeNA)得点圏打率.352
伸び盛りの梶谷がチャンスでの強さを見せた。打率.275に比べて、得点圏打率が飛び抜けており、一・三塁、二塁、二・三塁の場面では、打率4割超。これぞクラッチヒッターといえる活躍を見せた。
≪最多登板≫
秋吉亮(ヤクルト)74登板
昨季は61試合に登板し、気合いを見せた秋吉が今年もフル回転。防御率2.36でリリーフ陣の柱となった。2位もヤクルトのオンドルセクで72登板。ロマン(61登板)、バーネット(59登板)とともにヤクルトは助っ人リリーフ陣がこれでもかと投げまくった。セ・リーグ全体を見ると、50登板以上がなんと18人。来季に疲労を持ち越さないか。各球団の台所事情にも注目だ。
≪最多完投≫
藤浪晋太郎(阪神)7完投
昨季は7人の投手が3完投でトップを分けた最多完投。今年はリーグ最多の4完封をマークした藤浪がトップに輝いた。最多勝まであと1勝届かず、主要タイトルを逃した藤浪だが、エースたる存在感はこんなところにも現れている。
≪最多投球回数≫
大野雄大(中日)207.1回
投球回を増やすためにはシーズンを投げ抜く体力と安定感が必要。今年は中日のエース・大野が戴冠した。次点は前田健太(広島)で1回少ない206.1回。最終戦の出来次第では、順位が入れ替わっていた。
≪最多QS≫
前田健太(広島)26回
先発投手が6回以上を投げ、自責点3以内で抑えたときに記録されるクオリティー・スタート(QS)。抜群の安定感を見せた前田がトップに輝いた。前田の登板数は29。なんと89.66%の割合で、QSを達成した。
≪最優秀WHIP≫
マイコラス(巨人)0.90
1イニングで平均何人の走者を許すかを指標にしたWHIP。13勝3敗、防御率1.92の好成績を残したマイコラスが、規定投球回到達者のなかで唯一、0点台をマークした。走者すら許さない気持ちいいピッチングを来季も見ることができるのか。メジャー復帰も囁かれているだけに、去就に注目が集まる。
≪最多与死球≫
藤浪晋太郎(阪神)11与死球
昨季も11与死球でワーストだった藤浪が2年連続の与死球王。インステップ投法の影響も大きいが、内角をガンガン突く強心臓は今年も最大の武器となった。4月にはバントの構えをする黒田博樹(広島)に3球連続で内角に投げて、激怒されるシーンもあった。
≪最多敗≫
能見篤史(阪神)13敗
阪神の能見が11勝13敗で最多敗。防御率3.72で今年もやや低調だったが、なんとかフルシーズン働き、2ケタ勝利を挙げた。次点にはまたもや阪神でメッセンジャー(9勝12敗)。こちらは防御率2.97で打線の援護に恵まれなかった印象だ。4位は防御率1.91で10勝11敗に終わった菅野智之(巨人)。前田健太(広島)との壮絶な投げ合いで得た名誉の勲章ともいえるが、野手陣を訴えたくなるような無援護ぶりだった。
文=落合初春(おちあい・もとはる)
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