まずは活躍しそうな背番号「6」の本命候補には、坂本勇人(巨人)と中田翔(日本ハム)を挙げたい。
坂本は昨季、通算1500安打を達成したものの、シーズン成績は2016年を下回ってしまった。中田も昨季はレギュラー獲得以降のシーズンで最低の本塁打数。今季はともに巻き返しに燃えているはず。
特に中田は、大谷翔平がエンゼルスに移籍したため、攻撃面で望まれることがより増える。主将にも就任した。チームのために一念発起する姿を見たい。
今季、さらなる飛躍が楽しみな背番号「6」は、源田壮亮(西武)と安部友裕(広島)。
源田はルーキーイヤーの昨季に好結果を出したため、それ以上の成績となるとなかなか骨が折れる。2年目のジンクスとの戦いもあるが、惜しくも逃した盗塁王のタイトルを今季こそ獲得してほしい。
昨季ブレイクして三塁のポジションを勝ち取った安部は、背番号「60」から「6」へと変更。新たな気持ちでシーズンに臨むことになる。目指したいのは、三塁のレギュラーの座を守り、2年連続打率3割だろう。
今季も安部が下位打線で3割を打ち、打線を厚くできれば、広島のリーグ3連覇に大きく近づくはずだ。
若い背番号は選手が背負うイメージだが、阪神・金本知憲監督、ロッテ・井口資仁監督は、監督になっても現役時代の背番号「6」を背負っている。
金本監督は初年度こそ4位だったが、2年目の昨季は2位へと押し上げ、順調にキャリアを積んでいる。リーグ連覇中の広島は強敵だが、新外国人選手のロサリオがいい働きをしそうなため、3度目の正直で優勝を果たす可能性はありそうだ。
井口監督はルーキー監督ということで未知数な部分が多いが、日米の野球を知っている点が強み。両方のいい部分を取り入れたハイブリッドな野球で、パ・リーグをかき回せるか。
ちなみに12球団のなかで、唯一背番号「6」が空いているのがヤクルト。宮本慎也ヘッドコーチが現役時代に背負っていた番号で、今は準永久欠番という扱いになっている。
昨オフには、そんな背番号「6」の主が古巣に復帰。“影の背番号「6」”が、どう小川淳司監督を支えてチームを再建していくのか。青木宣親(ヤクルト)がアメリカから戻ってきたことで機運も高まっている。あらためてヤクルトが台風の目になることを期待したい。
文=森田真悟(もりた・しんご)